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マイクロソフト、Office Systemにオンライン電子名刺交換ソフトを追加


 マイクロソフトは27日、Office Systemの新製品となる電子名刺交換ソフト「Microsoft Office InterConnect 2004」を2004年第3四半期に発売すると発表した。価格は未定。Windows XP/2000およびOutlook 2003に対応しており、27日よりベータプログラムの無償ダウンロード配布を開始した。

 InterConnectは電子名刺の作成、メールによる送受信、管理が可能なソフト。単に名刺が電子ファイル化されているだけでなく、いったん相手に送ってしまった後でも、部署や役職の変更などを反映できるのが特徴だ。新しい名刺を送信することで、相手のデータベースの中の自分の名刺を最新情報に更新できる。更新の履歴は保存されるほか、名刺の裏に書き込むようなメモやミーティングの記録など、その名刺の人物に関する情報も一元管理可能だ。名刺の送受信には電子証明書が用いられ、データの改ざんや漏洩、成りすましを防ぐ。

 InterConnectは、Outlook 2003と連携して用いる。名前やメールアドレス、住所、電話番号などの項目はOutlookのデータベースをそのまま参照する一方、名刺のデザインや経歴、メモなどの項目をInterConnect側のデータベースに格納。InterConnectが両者を常に同期させて、名刺というかたちでその人物の情報を一元管理するかたちとなる。なお、電子名刺は添付ファイルとHTMLメールで送信される。Outlookが名刺を受け取ると、まずHTMLメールとして表示され、それをInterConnectに取り込む流れとなる。

 マイクロソフトでは、InterConnectを購入していないユーザーでも電子名刺が送受信できる簡易版「InterConnect Lite」も用意する。名刺のデザイン機能や情報の一元管理機能はないが、受け取った電子名刺の表示や、簡単なデザインの名刺を作成して返信することが可能だ。Liteは、Outlook 2000以上またはOutlook Express 6.0以上と連携する。Liteについては、27日より製品版の無償ダウンロード配布が開始された。なお、他のメールソフトで電子名刺を受け取ると、HTMLメールとして画像は表示されるものの、名刺データとしてOutlookに取り込むことはできないという。


電子名刺が届くと、まず中央上部のペインにリストアップされる 各名刺について、基本情報(写真)、交際情報、経歴などをタブで切り替えて表示できる

 InterConnectは、「(ビジネスにおいて)人間関係の果たす役割が欧米に比べて大きい日本のユーザーのために、日本の開発チームが企画・開発した」(マイクロソフトプロダクトディベロップメントプレジデントの藤井照穂氏)。オンラインで情報を最新状態に保つことができるため、名刺の管理が飛躍的に効率化するとしている。

 なお、InterConnectの発表に合わせ、名刺OCRソフトを販売するエー・アイ・ソフトやPFUなどが対応を表明。また、日本ベリサインは、InterConnect専用の電子証明書を提供することを発表している。さらに、ウォーカープラスがレストランなどの電子名刺配信によるグルメ情報の提供、ダイヤモンド社がニュースクリップなどの会社情報などの配信で協業することを表明している。


マイクロソフトプロダクトディベロップメントプレジデントの藤井照穂氏 パートナー各社のサービス/ソフトとの連携を説明する、マイクロソフトインフォメーションワーカービジネス本部本部長の横井伸好氏

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=1940
  製品概要
  http://www.microsoft.com/japan/office/iconnect/prodinfo/default.mspx


( 永沢 茂 )
2004/05/27 19:53

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