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「2004年度は必ず黒字を達成できる」とダブルクリック新社長


中山社長は、3月末までソニーマーケティングに在籍。25年間務めたソニーグループでは、音楽配信などのネットビジネス開発に携わったという
 ダブルクリックは24日、報道関係者やアナリスト向けに事業説明会を開催し、同日付けで就任した中山善光代表取締役社長CEOが同社の業績や今後の戦略を語った。

 ダブルクリックの2003年度決算は、売上高が19億6,800万円で前年比31%の減少だったものの、営業損益は1億8,800万円の損失で64%改善。販管費も削減しており、中山社長は「すべての指標が改善してきている。今期は必ず黒字を達成できるだろう」と説明する。

 ダブルクリックは今年2月、バナー配信ネットワークなどを手がける「メディア事業」を、同じトランス・コスモスグループの企業であるAD2に営業譲渡しており、メール配信管理システムや広告配信などのソリューションおよびASPサービスなどを提供する「テックソリューション事業」に注力する方針を示していた。ここ2年間はメディア事業の売上高が下降線をたどる一方で、テック事業の売上げは4年間、ほぼ横ばいから微増を示していたという。経営資源をテック事業に集中することで、今後さらに「テクノロジーのプロバイダーとしての性格」を強め、20~25%の売上増を目指すとしている。

 ただし、中山社長は、テック事業で提供する製品・サービスは、これを必要としている主な企業にはすでに採用されており、サーバーの増設は見込めるものの、それだけで大きく売上が伸ばせるとは考えていない。従来提供していたメールマーケティングやオンライン広告の領域の製品・サービスに加えて、キャンペーン管理やマーケティング分析の領域でも製品・サービスを提供することで、総合的に売上を増やす考えだ。

 具体的には、すでに米DoubleClickで提供しているソリューションを順次、日本語版として投入する。マーケティング分析の「SiteAdvance」を今秋から、キャンペーン管理の「Ensemble」を2005年秋にも国内提供する計画だ。


「テック売上」と「売上計」の差分がメディア事業の売上。減少してきているのがわかる
新たに展開する製品・サービス領域で、企業が顧客を獲得する際に行なう「計画・実行・分析」のサイクルをカバーする

関連情報

URL
  ダブルクリック
  http://www.doubleclick.ne.jp/
  関連記事:ダブルクリック、決算発表で今年度中の黒字化への展望を語る
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/0524/click.htm


( 永沢 茂 )
2004/06/24 19:01

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