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北の大地でIT産業の“星”育成へ~マイクロソフトと北海道が協働

~会場には米Microsoftのスティーブ・バルマーCEOも登場

米Microsoftのスティーブ・バルマー最高経営責任者も駆けつけた
 マイクロソフトと北海道は29日、「高等技術専門学院IT人材育成プロジェクト(通称:ステラプロジェクト)」と「フロンティアベンチャー育成プロジェクト with マイクロソフト」について共同で実施すると発表した。

 高等技術専門学院IT人材育成プロジェクトは、北海道立の高等技術専門学院と北海道障害者職業能力開発校といった道内12校で、IT教育の充実と職業訓練指導員に対するITトレーニングの推進を図るもの。今後3年間にわたりマイクロソフトの開発したIT教育カリキュラムを授業に組みこむという。

 なお、学生に対してはITエンジニアやコンサルタント向けの資格「Microsoft Certfied Associate(MCA)」などに対応したカリキュラム、指導員に対してはシステムエンジニアやコンサルタントなどエキスパート向けの「Microsoft Certfied Professional(MCP)」や、インストラクター向けの「「Microsoft Office Trainer(MOT)」などに対応したカリキュラムを適用する。また、マイクロソフトではカリキュラムのほか、専門講師の派遣やテキストの提供、資格試験受験料の軽減などを実施する予定だ。

 通称の「ステラプロジェクト」の由来については、「ステラ(Stella)とはラテン語で星を表わす。将来の北海道におけるIT産業の“星”となる人材育成を目指して命名した」(高橋はるみ北海道知事)という。


会場では授業のようすも放映された 高橋北海道知事

マイクロソフトのマイケル・ローディング代表執行役社長
 フロンティアベンチャー育成プロジェクト with マイクロソフトは、北海道、札幌市、北海道ソフトウェア技術開発機構の組織した実行委員会が選出する企業に対し、1年間にわたりマイクロソフトがソフトやサポート、トレーニングなどの無償提供を行なうというもの。ITベンチャー企業の育成を通じて、北海道のIT産業を育成する狙いだ。

 選出する企業の対象は、北海道内に本社や本店を置くIT関連のベンチャー企業で、7月1日から募集を開始。8月下旬から選考が始まり、9月上旬にはプレゼンテーションやヒアリングによる最終審査も実施され、1年間で5社程度選出する予定だ。

 今回の協働についての記者会見は北海道と東京の別会場で開催され、マイクロソフトと北海道の調印もWindows MessengerとタブレットPCを利用して行なわれた。調印後、マイクロソフトのマイケル・ローディング代表執行役社長は、「ベンチャーのコミュニティを作りたい。トレーニングやセッションを通じて、さまざまな企業に情報などを提供していく」と意気込みを語った。また、米Microsoftのスティーブ・バルマー最高経営責任者(CEO)は、「重要なパートナーとして北海道のみなさんと一緒にIT産業を育てて行きたい」とコメント。「近い将来北海道に伺う機会を持ちたい」と述べた。

 会場からの質問では、北海道に対して「なぜ一企業であるマイクロソフトを選んだのか」「Linuxを推進していたはずだが、今後はWindowsに絞るのか」などといった質問が相次いだ。これに対し、高橋知事は「北海道の雇用状況は極めて厳しい。ベンチャー育成に加え、人材育成が重要だ。マイクロソフトとは共同でプロジェクトを開始するが、今後ほかの企業からの参加も受け入れたいとは思っている」と回答。Linuxについては、「今後も推進する。しかし、Linuxだけでなく、マイクロソフト製品を利用しているユーザーも多い。どちらか一方のみのIT産業振興は考えにくい」としている。


Windows Messengerを活用し、タブレットPCで調印

関連情報

URL
  ニュースリリース(高等技術専門学院IT人材育成プロジェクト)
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=1969
  ニュースリリース(フロンティアベンチャー育成プロジェクト)
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=1970


( 鷹木 創 )
2004/06/29 15:15

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