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「ユビキタス化進むも情報漏洩問題に課題」~2004年度情報通信白書


 総務省は6日、平成16年度「情報通信に関する現状報告」(情報通信白書)を公開した。総務省のWebサイトで全文が閲覧できるほか、7日には書籍版(CD-ROM付2,600円)も発行。8月末には小中学生向け「情報通信白書 for Kids」も公開する予定だ。

 白書によれば、平成15年末のインターネット人口は7,730万人(2002年度末6,942万人)、ブロードバンド契約数は1,495万件(同943万件)に達し、インターネットの人口普及率も初めて60%を突破した。また、インターネットに対応した携帯電話による利用も盛んで、携帯電話契約者数8,152万件のうち、6,973万件が携帯インターネット契約を締結。第3世代携帯電話も「2年半足らずで1,669万件に急成長した」と分析している。

 このほか、IP電話やホットスポットにも言及。IP電話は平成15年末での利用率は個人で7.3%、企業で11.1%に止まったが、「導入予定あり」と回答した企業は42.7%に達した。平成15年3月で1,624件だったホットスポットは、平成16年3月に前年比で3倍超となる5,350件に増加している。

 今回の白書では、「世界に拡がるユビキタスネットワーク社会の構築」を特集。ブロードバンド化やモバイルインターネットの進展、情報家電やICタグの普及などにより「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」がネットワークに接続され、情報を自在にやりとりできるユビキタスネットワークが実現に向かいつつあると国内の状況を分析。このまま順調に成長した場合、平成22年にユビキタスネットワーク関連市場は87.6兆円、経済波及効果は120.5兆円に達するという

 一方、ユビキタス社会における個人の不安として、詐欺や悪徳商標などに遭遇すること(62.7%)、企業の保有する個人情報の流出や不正利用(59.7%)、不正アクセスによる個人情報の悪用(58.2%)などを列挙。消費者向け企業では57.1%が個人情報保護に関する問題を課題としているなど情報漏洩に対する意識の高まりが伺える。また、事業者向け企業では55.0%が「ネットワークセキュリティのリスク」を最も問題視している結果となった。


関連情報

URL
  報道資料
  http://www.soumu.go.jp/s-news/2004/040706_1.html
  情報通信統計データベース
  http://www.johotsusintokei.soumu.go.jp/whitepaper/ja/cover/index.htm
  関連記事:総務省、平成15年度情報通信白書を公開
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0704/hakusho.htm


( 鷹木 創 )
2004/07/06 14:10

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