米Yahoo!と米Googleは9日、両社の間で争われてきた米Overtureの広告関連特許の事案で和解したと共同発表した。
Yahoo!が2003年7月に買収したOvertureはサーチエンジン広告サービスの開拓者として知られており、サーチエンジンの広告に関する複数の特許を保有している。Overtureは2年以上前に、同社の特許を侵害しているとしてGoogleに対して訴訟を起こし、両社の間の争いが続いていた。
これらの特許はOvertureの前身である「GoTo.com」が出願していたもので、特定のキーワードをオークションし、落札者が最もよい場所に検索結果を表示できる仕組みや、閲覧者がリンクをクリックしたときにのみ広告料が支払われる、いわゆる「ペイパークリック」の仕組みなどに対する重要な特許である。
今回の共同発表では、Googleは米国特許第6,269,361号を含む複数の関連する特許をOvertureとYahoo!からライセンスすることを明らかにした。現時点ではGoogleの売り上げの98%が広告収入であることから、この特許は重要な意味を持ち、特に同社のIPO前にライセンス契約が完了したことはGoogleにとって重要な決定であったと言える。
そのほかにもYahoo!が保有していたGoogle株購入権ワラントの行使について2000年以来争われていた問題でも、GoogleがYahoo!に対してクラスA普通株を譲渡することで和解に応じたことが明らかになった。現在では両者はライバル関係にあるが、Google創業時にはYahoo!がGoogleに出資するなど大きな支援を行なっており、上記のワラントを保有していた経緯がある。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.google.com/press/pressrel/yahoo.html
関連記事:検索サービスの米Overtureが特許侵害でGoogleを提訴
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/0408/over.htm
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/08/10 12:37
- ページの先頭へ-
|