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Microsoft、タイやマレーシア、インドネシアでWindows XPの廉価版提供


 米Microsoftは、タイ、マレーシア、インドネシアの3国でWindows XPの廉価版「Windows XP Starter Edition」(以下、Starter Edition)を1年間にわたり提供する実験的なプログラムを開始すると発表した。Starter Editionは数週間中に、OEM供給を受けたPCメーカーが発売するデスクトップPCに組み込まれて提供される予定だ。Starter Edition自体の価格は明らかにされていないが、Microsoftでは「今までのWindowsに比べて、多くのユーザーが無理なく購入できる価格だ」としている。


「Windows XP Starter Edition」。左からタイ版、マレーシア版、インドネシア版

インドネシア版の「My Support」スクリーンショット
 Starter Editionは初心者を想定して開発された廉価版OSで、初期状態でファイアウォール機能が有効になっているなど初心者推奨の設定がなされている。ヘルプシステムの名称も「My Support」に変更。解説ビデオを収録したビデオCDも付属する。Windows MessengerやMedia Player 9シリーズをサポート。このほかのソフトウェアやプリンタなどの周辺機器に関しては、通常のWindows XP向け製品であれば利用できるという。また、近日提供予定のWindows XP SP2に実装された「Windows Security Center」も搭載している。

 ただし、廉価版ということもあり一部機能は制限されている。同時に利用できるプログラムは3つまでで、各プログラムに対応したウインドウも3つまでしか開けない。ディスプレイの解像度は最大で800×600のSVGA。また、インターネットには接続できるが、PCとPCを接続するホームネットワークや、ネットワーク内の共有プリンタ、複数ユーザーによるログインなどはサポートされていない。

 なお、Starter Editionの動作環境は、Celeron 233MHz(300MHz推奨)相当のCPUと64MB(最大128MB)のメインメモリを搭載したデスクトップPC。ハードディスクには1.5GBの空き容量が必要となっている。対応言語はタイ語、マレーシア語、インドネシア語。それぞれの言語に対応したバージョンを各国で提供する。

 Microsoftによると、タイ、マレーシア、インドネシアのほかにも提供予定の国があるという。「現在2カ国の政府と最終的に協議しており、2004年後半にも同様のプログラムを開始する」とコメント。また、同社の日本法人では、「あくまでもPCが普及段階にある国々でWindows OSの利用を促進するための施策であり、日本国内でStarter Editionを提供する予定はない」としている。


デスクトップ(インドネシア版) Windows XP SP2の「Windows Security Center」も搭載

関連情報

URL
  ニュースリリース(英文)
  http://www.microsoft.com/presspass/press/2004/aug04/08-10WinXPStarterPilotPR.asp
  製品情報(英文)
  http://www.microsoft.com/presspass/newsroom/winxp/08-10WinXPStarterFS.asp

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( 鷹木 創 )
2004/08/11 15:43

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