財団法人日本情報処理開発協会(JIPDEC)は11日、経済産業省の協力により、情報経済とIT利活用をテーマとした「情報化白書2004」を刊行した。価格は6,300円で、データを収録したCD-ROMが付属する。また、白書の概要については、JIPDECのWebサイトで公開を行なっている。
白書によれば、日本全体のIT支出は2001年には24兆円に達し、2002年には22兆7,000億円と一時減少したものの現在では回復基調に転じており、2008年には27兆4,000億円に達する見込まれるとしている。IT支出の中心はハードウェアから情報サービスにシフトし、産業別の構成比では第3次産業が6割を超えている。
ITの導入により企業が業務効率化を組織内のどのレベルまで実現しているかという分類では、部門単位までとしている企業が全体の66%で、企業全体(17%)や企業グループ全体(2%)で業務効率化が実現できている企業はまだ少ない。また、効率化のレベルが大規模な企業ほど業況が上向きでIT投資も増加傾向にあるが、IT投資の効果を測定している企業は全体の半数以下に止まっている。
EC市場の動向については、ビジネス向け(BtoB)のEC市場規模が2002年度の46兆円から2003年度には77兆円へと急増し、eマーケットプレイスでの取引金額も7.9兆円と大きく増加している。また、消費者向け(BtoC)のEC市場規模も2002年度の2.7兆円から2003年度は4.4兆円と伸びており、オンラインショッピングのほか、オンラインバンキング、オンライン株取引の伸張が著しい結果となっている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/press/0005489/index.html
情報化白書2004
http://www.jipdec.jp/chosa/hakusho/
( 三柳英樹 )
2004/08/12 16:48
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