NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)は20日、実験を目的とした「高速電力線搬送通信(高速PLC)」設備の設置許可を総務省関東総合通信局より取得、同日から2005年3月まで高速PLCの実証実験を実施する。
高速PLCは、家庭内のコンセントを利用してインターネットに接続できる技術。NTT-ATでは2~30MHzの高周波数帯域を利用することで数十Mbpsの高速通信が可能だとしている。ただし、この帯域は既存の無線システムへの干渉が懸念されており、現在は漏洩電界の低減を目的とした実験でのみ高速PLCでの利用が認められている。このため、NTT-ATも漏洩電界の低減を目的とした実証実験を実施する。
NTT-ATでは今回の実験で、既存の電力配電線からの放射電界を数十分の一に低減するフィルタ、通信機器から発生する不要な高周波成分を数十分の一まで低減する技術を実証する。さらに通信機器出力の低出力化・狭帯域化を実現することで、漏洩電界を数百分の一まで低減できるとしている。
実証実験はNTTファシリティーズの協力を得て、8月30日から2005年3月まで行なわれる。今回の実験はあくまで漏洩電界の低減技術の実証が目的であり、実験環境での実効スループットなどは明らかにされていない。
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実験概要
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.ntt-at.co.jp/news/2004/release23.html
関連記事:東北電力、高速PLC設備の設置許可を取得して実証実験を開始
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/06/22/3596.html
関連記事:コンセントからインターネットへ~東京電力が考えるPLC[BroadBand Watch]
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/special/4953.html
( 甲斐祐樹 )
2004/08/20 18:21
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