野村総合研究所は24日、「アニメ」「コミック」「アイドル」「ゲーム」「組立PC」の5分野における、日本のマニア消費者層の市場規模に関する調査結果を発表した。これら“オタク層”ののべ人口は285万人、市場規模は約2,900億円に達すると推計している。
分野別の人口と推計市場規模は、アニメが20万人/200億円、コミックが100万人/1,000億円、アイドルが80万人/600億円。
ゲームについては、プラットフォーム別に4項目に分けて推計している。「家庭用」が57万人/450億円と最も多かったが、「ビッグタイトルの寡占化が続き新しいジャンルの創造がなく、沈滞気味」だという。一方で、「PC」が14万人/190億円、「ネットワーク」が3万人/10億円となっており、「コアユーザーは高齢化が進み、ネットゲームや、新機軸ゲームが登場するPCゲームに流れている」と指摘している。このほか、アーケードやボードゲームなどが6万人/130億円だった。なお、ゲームマニアは13~24歳の若年層と30代に分布しているという。
組立PCは、「秋葉原電気街のPCパーツショップで新製品を初期価格で購入」し、「インストールしベンチマークが取れたら、翌週には中古ショップで売り抜け、次のパーツを物色する」という「リッチマニア」(主に18歳~30代に分布)と、「秋葉原電気街の裏通りで、在庫処分の激安パーツや中古パーツを収集」するという「ジャンクマニア」(メインは40代で、15~18歳にも少数分布)に分類。リッチマニアが3万人/300億円、ジャンクマニアが2万人/20億円と推計している。
野村総研では、アニメ、コミック、アイドル、ゲームというコンテンツ4分野の産業全体の市場規模が約2兆3,000億円であるとしたうえで、このうちオタク層市場の占める割合が金額ベースで11%になると説明。「マニア消費者層の市場に対する影響力と消費規模は、もはや『ニッチ』とは言えなくなっている」と指摘している。
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ニュースリリース
http://www.nri.co.jp/news/2004/040824.html
( 永沢 茂 )
2004/08/24 16:19
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