無線LANチップ開発企業の米Atheros Communicationsは11日、世界初となるIEEE 802.11a/b/gシングルチップソリューション「AR5006X」を開発し、サンプル出荷を開始したと発表した。
このチップは低コストのデジタルCMOSで設計されており、セキュリティ規格であるIEEE 802.11iをフルサポートした上に、Atheros独自の「Atheros XR」と「Super AG」をサポートしている。Atheros XRはこれまでの無線LANの2倍の距離で接続できる技術、Super AGは最大で60Mbpsのスループットを可能にする高速通信技術だ。
AR5006Xはこれまで2つのチップが必要だった装置を1つにするというだけでなく、それ以外にも最大で24点の部品を削減。その結果として、AR5006Xを使用することによって部品点数が15%少なく、コストを削減した802.11a/b/gリファレンスデザインを実現できたという。このような低コスト無線LANはPCカード、PCIカード、マザーボード上の無線LANソリューションなど、さまざまな分野で大きなメリットになると考えられる。
AR5006Xは2004年第4四半期に本格的な生産を開始する予定。価格は、1万ロットで単価が12ドル以下になる予定だ。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.atheros.com/news/AR5006.html
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/10/12 11:58
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