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NTT、異なるビットレートでの受信が可能な映像コーデックを開発


NTTサイバースペース研究所 画像メディア通信プロジェクトの藤生宏氏(左)と八島由幸氏(右) 
 NTTは25日、ネットワーク環境に合わせたビットレートでの受信が可能となるスケーラブル映像コーデック技術を開発したと発表した。動画はVGAサイズ、30フレーム/秒までのリアルタイム処理に対応し、多地点間のテレビ会議などを用途として想定している。

 今回、NTTサイバースペース研究所が開発した映像コーデックは、1つの映像データから複数の品質の映像を取り出せる「スケーラブル映像符号化」を採用。映像データは、最低品質の映像を保証する「基本レイヤ」と、向上した画質や大きい画像サイズの情報が含まれる「拡張レイヤ」から構成され、受信する側のネットワーク帯域に合わせたビットレートで映像を受信することが可能になる。

 また、映像の一部分の領域だけ画質を向上させる「ROI」(Region Of Interest)技術を搭載。映像の中で特定の領域にビットレートを割り当てることで画質を向上させることができ、テレビ会議中にホワイトボードの領域だけを高画質にするといった動作が可能となる。

 今回開発したコーデックは、標準スケーラブル符号化方式である「MPEG-4 ASP/FGS」に準拠しており、NTTでは今後映像通信サービスの基盤技術として利用するとともに、さらに圧縮率の高い「H.264/ MPEG-4 AVC」を利用したスケーラブル映像コーデックの実現・検討を進めるとしている。


スケーラブル符号化の仕組み 映像の一部の領域だけを高画質化することが可能

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.ntt.co.jp/news/news04/0410/041025a.html

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( 三柳英樹 )
2004/10/25 17:42

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