ひきこもりから脱出するときには、まず小さな目標から始めましょう――。ひきこもりで悩む人たちの相談をインターネット上で受け付ける「東京都ひきこもりサポートネット」が1日、オープンした。無料で利用できる。
東京都ひきこもりサポートネットは、東京都生活文化局によるひきこもりに関するインターネット相談窓口。運営は国立大学法人東京学芸大学に委託しており、NPOなどでひきこもり問題に関わった経験をもつ相談員がインターネット上で相談を受け付けるという。利用者はまず、ひきこもりサポートネットに登録し、相談を書き込んで相談員に送信する。その後、回答が掲載された専用サイトのURLがメールで返信され、発行された利用者番号とパスワードでアクセスして相談員の回答を閲覧する仕組みだ。
本人からの相談に加え、家族や友人も相談可能で、内容によっては専門の精神科医などが回答する場合もあるという。なお、東京都以外の住民も相談可能だ。ただし、病名の診断や治療方法の提示など、医療行為にあたる返信は行なわない。また、相談への返信には10日程度かかる場合もあるため、緊急の相談には対応できないとしている。
ひきこもりサポートネットではこのほか、ひきこもりそのものに関する解説や調査を掲載し、家族の対応方法や都内の相談施設を紹介。「ひきこもりから脱出するときには、まず小さな目標から始めましょう」「ひきこもりから抜け出したい。その気持ちがあれば、抜け出すことは十分に可能です」「失敗は、何度繰り返してもよいのです」などの「ひきこもり脱出の十カ条」も掲載した。
東京都生活文化局では、「インターネットなので本人確認などが難しい側面もある」と前置きした上で、「これまで電話相談などではひきこもりの方からの相談は少なかった。インターネットを利用することで、少しでも相談できるようになればいい」とし、ひきこもりの実態把握に努める方針だ。
関連情報
■URL
東京都ひきこもりサポートネット
http://www.hikikomori-tokyo.jp/
報道資料
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2004/10/20eat100.htm
( 鷹木 創 )
2004/11/01 18:23
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