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ARAFAT_1.EMFの画像サンプル
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トレンドマイクロは、11月16日前後にトロイの木馬型ウイルス「WORM_GOLTEN.A」(以下、GOLTEN.A)を添付したメールがインターネット上に発生したと公表した。メールにはウイルスのほか、パレスチナ自治政府・アラファト議長の葬儀写真が添付されていた。
GOLTEN.Aは、LANの中で共有フォルダやファイルサーバーを通じて感染を広げるウイルス。トレンドマイクロでは危険度を“低”とし「SMTP機能は搭載されておらず、限定されたネットワークの中でしか感染しない」としているが、「16日前後に何者かによって、GOLTEN.Aを添付したメールが大量に配信されていた」という。
メールには、ファイル名「ARAFAT_1.EMF」として11月11日にフランス・パリで死去したパレスチナ自治政府のヤセル・アラファト議長の葬儀画像(JPEG形式)と、ウイルス本体である「ARAFAT_2.EMF」が添付されていた。ARAFAT_2.EMFを開くと「MS04-032」の「Graphics Rendering Engineの脆弱性」を悪用。Windowsのシステムフォルダにプログラムをインストールし、レジストリを改変するなどして、ネットワークに接続されたほかのコンピュータに感染活動を行なう。
なお、配信されたというメールの件名など詳細は以下のとおり。
●件名:
Latest News about Arafat!!!
●本文:
Hello guys!
Latest news about Arafat!
Unimaginable!!!!!
●添付ファイル名
ARAFAT_1.EMF
ARAFAT_2.EMF
トレンドマイクロでは、「LANで感染を広げるが、実際にはメールでの感染が多かった」とコメント。現在の感染状況は終息しつつあり、ピンポイントなタイミングで発生したことから、何らかのメッセージを伝えようとした意図がうかがえるという。
関連情報
■URL
ウイルス情報
http://www.trendmicro.co.jp/vinfo/virusencyclo/default5.asp?VName=WORM_GOLTEN.A
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( 鷹木 創 )
2004/11/18 19:50
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