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Winnyで映画ソフトを公開していた男性、著作権侵害で有罪判決


 ファイル交換ソフト「Winny」を使って、著作権者に無断で映画ソフトを不特定多数のユーザーに送信できる状態にしていたとして、著作権法違反(公衆送信権の侵害)の罪に問われていた群馬県高崎市の男性(42歳)に対して、京都地裁は11月30日、懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)の判決を言い渡した。

 男性は、Winnyを使った著作権法違反の疑いで2003年11月、京都府警らによって逮捕された2人のうちの1人。日本国際映画著作権協会(JIMCA)によると、同協会では男性が300タイトル以上の映画ソフトをWinnyで公開していた形跡を確認していたという。今回、このうちの「ビューティフル・マインド」と「アンブレイカブル」の2タイトルについて著作権法違反の罪が問われていた。

 もう1人の逮捕者である愛媛県松山市の男性(当時19歳)は、「スーパーマリオアドバンス」などのゲームソフトを著作権者に無断で公開したとして、すでに2004年3月に懲役1年、執行猶予3年の有罪判決が確定している。同事件ではこのほか、2人の著作権侵害行為を手助けしたとして、Winnyを開発した東京大学助手の男性が著作権法違反幇助の罪で起訴されており、現在公判中だ。

 JIMCAでは今回の判決について、執行猶予は付いたものの、有罪判決であることに変わりはなく、「正当なもの」と評価している。また、ファイル交換ソフトによる著作権侵害について「誰でもボタン1つ押せば著作権侵害者になり得る」と指摘。その一方で、仮に映画ソフトの著作権侵害で民事訴訟が起こされれば数億円規模の損害賠償を請求される可能性もあるとして、「(著作権侵害行為が)どういう結果になるのかよく考えてほしい」と訴えている。


関連情報

URL
  日本国際映画著作権協会
  http://www.jimca.co.jp/
  関連記事:本誌記事にみる「Winny」開発者逮捕へ至る経緯
  http://internet.watch.impress.co.jp/static/index/2004/05/18/winny.htm


( 永沢 茂 )
2004/11/30 17:52

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