マイクロソフトは15日、月例のセキュリティ修正プログラム(パッチ)として、Windows NT 4.0におけるDHCPの脆弱性に関する「MS04-042」と、WINSの脆弱性に関する「MS04-045」を公開した。深刻度は、いずれも“重要”。
MS04-042は、Windows NT Server 4.0 SP6a/TSE SP6のみを対象とした修正パッチ。DHCPによるネットワークパケットの値を検証する方法に未チェックのバッファが存在するために発生する「ログ機能の脆弱性」と「DHCPリクエストの脆弱性」を修正する。ログ機能の脆弱性を悪用してDHCPの応答を停止させられる可能性や、DHCPリクエストの脆弱性を悪用して攻撃対象のPCを完全に制御されてしまう可能性があり、外部から任意のコードが実行されてしまう場合もあるという。
MS04-045は、WINS(Windows Internet Name Service)の脆弱性に関する修正パッチ。Windows Server 2003、Windows Server 2003 64-Bit Edition、Windows 2000 SP3/SP4、Windows NT 4.0 SP6a/TSE SP6が対象だ。
MS04-045では、WINSに関わる「名前の検証の脆弱性」と「アソシエーションコンテキストの脆弱性」を修正する。名前の検証の脆弱性は、WINSのコンピュータ名の検証を処理する方法に未チェックのバッファが存在するために発生し、攻撃者によって悪質なネットワークパケットを送信されることで、外部から任意のコードが実行される可能性がある。
WINSの接続情報を保存するデータ構造である「アソシエーションコンテキスト」の脆弱性は、悪質なネットワークパケットと無効のアソシエーションコンテキストを送信されてもWINSが完全に検証しないため、WINSが異常終了してしまう可能性があるというもの。こちらも外部から任意のコードが実行される可能性がある。
なお、Windows Server 2003では、MS04-045の脆弱性が悪用された場合、サービス拒否の現象を引き起こす可能性があり、サービスを再起動する必要があるとしている。
関連情報
■URL
脆弱性情報(MS04-042)
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/bulletin/ms04-042.asp
脆弱性情報(MS04-045)
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/bulletin/ms04-045.asp
( 鷹木 創 )
2004/12/15 13:48
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