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900MHz帯はRFIDよりも携帯電話優先で~BBモバイルがパブリックコメント


 総務省は15日、「高出力型950MHz帯パッシブタグシステムの技術的条件」について情報通信審議会より一部答申を受けたと発表した。

 国内では無線ICタグ(RFID)用として現在、13.56MHz帯と2.45GHz帯が利用可能だが、これらに加えて比較的通信距離が長く取れるUHF帯の開放に期待が高まっている。情報通信審議会では今回、その中の高出力型950MHz帯パッシブタグシステムについて、情報通信技術分科会の小電力無線システム委員会において技術的条件をとりまとめた。

 答申では、周波数が近接するPDC携帯電話や将来のIMT-2000との干渉などを検討した結果、高出力型950MHz帯パッシブタグシステムの周波数帯を952~954MHzとし、空中線電力は1W以下、空中線利得は6dBi以下とすることなどを技術的条件として挙げている。総務省では、答申を踏まえて規定の整備に向けて準備を行なうとしている。

 なお、小電力無線システム委員会では同日、技術的条件のとりまとめに先だって11月12日から12月2日まで実施したパブリックコメントの結果を公表した。孫正義氏が代表取締役社長を務めるBBモバイル株式会社や電子商取引推進協議会、日本放送協会などから意見が寄せられた。

 この中でBBモバイルでは、RFIDのリーダ/ライタの指向方向においてIMT-2000に干渉を与える可能性があるとして検討が不十分と指摘。「将来的に携帯電話事業を希望している事業者も参加した検討会を実施すべき」としている。

 また、同じくIMT-2000との干渉に関連し、干渉を防ぐためのガードバンドが報告案に記載された2MHzからさらに拡大する可能性もあるとし、「携帯電話に割り当てられる周波数が減少することがないように、ガードバンドは携帯電話を優先して余裕を持って設定するべき」「可能であれば、根本的に電子タグの使用周波数を他の帯域に割り当てる等見直すべき」と述べている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.soumu.go.jp/s-news/2004/041215_1.html
  ニュースリリース
  http://www.soumu.go.jp/s-news/2004/041215_2.html

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( 永沢 茂 )
2004/12/15 19:11

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