Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

「SoftEther VPN 2.0ベータ版」ユーザー向けの実験用VPNサーバー公開


 ソフトイーサは22日、VPNソフトウェア「SoftEther VPN 2.0ベータ版」ユーザー向けに「実験用公開VPNサーバー」を設置したと発表した。運用期間は2005年7月1日までを予定しており、同ソフトのユーザーであれば誰でも接続できる。

 「SoftEther VPN 2.0」は、ソフトイーサがVPNソフトウェア「SoftEther」の次期バージョンとして開発を進めているもの。RadiusサーバーやNTドメイン、ActiveDirectoryとの連携によるユーザー認証や、複数TCP/IPコネクションによるVPN速度の向上などの機能強化を図っている。また、サーバー側ソフト「SoftEther VPN Server 2.0」では、GUIによる管理ツールを搭載。1サーバーあたり最大4,096同時接続をサポートし、負荷分散による大規模環境にも対応した。クライアント側ソフト「SoftEther VPN Client 2.0」では、複数の仮想LANカードをサポートし、接続マネージャの改善なども実施されるという。

 今回設置された実験用公開VPNサーバーは、SoftEther VPN Server 2.0を用いて構成された4台のサーバーによる「VPNサーバーファーム」として稼動する。インターネット上で固定のグローバルIPアドレスが設定され、SoftEther VPN Client 2.0のユーザーであれば誰でも実験用公開VPNサーバーにアクセス可能だ。なお、実験用サーバーにはSINET(学術情報ネットワーク)による4Gbpsのバックボーンを経由してインターネットに接続する。また、4台の実験用公開VPNサーバー以外にも、実験用プライベートネットワーク接続用にDHCPサーバーとNATルータの役割を果たすサーバーが常時稼動している。

 実験用公開VPNサーバーでは、4台のVPNサーバー間でクライアントからの接続を負荷分散しつつ、全体的にはレイヤー2の仮想ネットワークとして1つの巨大なVPNを構築する機能を検証。また、SoftEther VPN 2.0の新機能「サーバー認証機能」として、公開鍵に利用するVPNサーバーのSSLサーバー証明書も検査する。

 今後の実験用公開VPNサーバーについては、「現在は単一セグメントの実験用プライベートネットワークにブリッジ接続する仮想HUBとしか動作していない。今後はWeb上で希望する名称を入力することで、誰でも自分専用の新しい仮想HUBを実験用公開VPNサーバー上で設置でき、管理ソフト『SoftEther VPN Server Manager』を使用して自由に管理できる『仮想HUB提供サービス』の実験を無償・期間限定で開始する予定だ」としている。

 なお、ソフトイーサでは実験用公開VPNサーバーを経由した不正アクセスやクラッキングなどの不法行為に備えて、VPNサーバーに対する接続要求やサーバー内の通信パケットのヘッダ部分のログを保存するという。「実験用公開VPNサーバーを経由して不正な攻撃を行なった場合は、通信記録が残っているために犯人を特定できる」とし不法行為に利用しないよう呼びかけている。


ネットワーク構成

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.softether.com/jp/news/041222.aspx
  公開サーバー情報
  http://www.softether.com/jp/vpn2/public/
  SoftEther VPN 2.0ベータ版Webサイト
  http://www.softether.com/jp/vpn2/

関連記事
ソフトイーサ、次期バージョン「SoftEther VPN 2.0」のベータ版を公開(2004/12/17)


( 鷹木 創 )
2004/12/22 14:29

- ページの先頭へ-

INTERNET Watch ホームページ
Copyright (c) 2004 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.