シマンテックは、HTMLファイルで配布されるトロイの木馬型ウイルス「Trojan.Phel.A」を危険度“1”で警告した。Windows XP SP2を適用した環境に感染を試みるという。
Trojan.Phel.Aは、2004年10月にデンマークのSecuniaが指摘したInternet Explorerの脆弱性を突いて感染を拡大するウイルス。この脆弱性は、任意のHTMLコードが埋め込まれた画像ファイルなどをインターネットゾーンからローカルコンピュータゾーンにドラッグ&ドロップすることで、ローカルゾーンで任意のスクリプトが実行されてしまう可能性があるというもの。Phel.Aは脆弱性を悪用して、「searchproject.net」ドメインからファイルをダウンロードし、JavaScriptとして実行するという。
具体的には、ADODBオブジェクトを使用してsearchproject.netドメインからダウンロードしたデータをスタートメニューなどのフォルダ内に「My.hta」として保存。コンピュータにログインするごとに必ずHTAファイルを実行するように設定する。さらに、searchproject.netドメインからファイルをダウンロードし、Cドライブ内に「kb3248.exe」として保存。ログイン時に必ずkb3248.exeを実行するようレジストリキーを改ざんする。
このほか、「down.spainglobaling.com」ドメインからトロイの木馬型ウイルス「Backdoor.Coreflood」をダウンロードし実行する。このCorefloodに感染すると他のコンピュータに対してDoS攻撃を実行してしまう可能性もあるという。
マイクロソフトでは、「インターネットゾーンのセキュリティのレベルを[高]にする」「ファイルのドラッグ/ドロップ、またはコピー/貼り付けを無効にする」などの設定変更を呼びかけている。
関連情報
■URL
シマンテックのウイルス情報
http://www.symantec.com/region/jp/avcenter/venc/data/jp-trojan.phel.a.html
マイクロソフトの技術情報
http://support.microsoft.com/kb/888534
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・ パッチをフル適用したIE 6.0で任意のスクリプトを実行される脆弱性(2004/10/21)
( 鷹木 創 )
2005/01/06 11:35
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