FreeBSD関連の米国コミュニティであるHBX Networksは現地時間の12日、米Googleが提供する無料Webメールサービス「Gmail」に、他人に送信したメールの内容が閲覧できてしまう脆弱性があると発表した。なお、Googleもこの脆弱性を認め、すでに修正したという。
この脆弱性は、メールのFrom欄の処理に問題があるために発生するという。具体的には、メールアドレスの末尾に「>」を付けないで送信したメールを受信すると、「Reply To」欄に他人に送信されたHTML形式のメール本文が表示されてしまう。
HBX Networksによると、同コミュニティではメーリングリスト送信用スクリプトの試験中に、脆弱性を発見したという。本来、Fromヘッダに「<hbxnetworks@gmail.com>」というように入力すべきところを、「<hbxnetworks@gmail.com」と「>」を入力し忘れたスクリプトを作成してしまったため、この脆弱性を発見できたとしている。
HBX Networksでは「GmailではFrom欄に『>』を使用することで末尾を判断する。『>』が見つからないと、From欄を越えて、もしくはバッファの限界までデータを読んでしまう」と分析。「Reply To」欄に表示されたHTMLメールは、バッファに保存されていた内容である可能性もあると推測している。
HBX Networksは「今回の脆弱性はバッファオーバーフローにつながるものではないが、Gmailのサーバー側ソフトウェアによる管理が不十分であることも分かった。Gmailはまだベータテスト中であり、Gmailユーザーはプライバシーの問題を再考するべきだ」とコメントしている。
関連情報
■URL
HBX NetworksによるGmailの脆弱性レポート(英文)
http://dump.hbx.us/gmail_bug_hack/
Gmail(英文)
http://gmail.google.com/
( 鷹木 創 )
2005/01/14 14:51
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