KDDIは27日、2004年度の第3四半期決算を発表した。第1~第3四半期(2004年3月~12月)の連結ベースの累計は、営業収益が2兆1,943億円(前年同期比4.3%増)、営業利益は2,425億円(同3.3%増)となり、au事業の好調により増収増益となっている。
通期の業績見通しは、営業収益は前回予想から150億円増の2兆9,140億円、一方で営業利益は前回予想から160億円減の2,930億円としている。通期の設備投資については、auを中心として前回予想から300億円増の3,400億円となる見通し。
決算を事業別に見ると、ブロードバンドサービスや、固定電話などを扱うBBC&ソリューション事業では、営業収益が3,853億円(前年同期比6.0%減)、営業利益が83億円(同49.1%減)と、減収減益の結果となっている。これについては、DIONやFTTHサービス「光プラス」は業績を伸ばしているものの、固定電話や法人向けデータサービスなどの減収が原因であるとしている。
BBC&ソリューション事業の今後の展開については、2月1日に開始する直収電話サービス「メタルプラス」を積極的に展開するとともに、2004年11月に固定系子会社4社を統合した「KDDIネットワーク&ソリューションズ」との間で法人系営業部門を再編し、収益の改善を図りたいとしている。また、メタルプラスは2004年12月から申し込みが開始されているが、現時点では個人の申し込みが多くなっており、法人については提供エリアの拡大に伴って伸びていくだろうという見通しを明らかにした。
一方、au事業の営業収益は1兆5,372億円(前年同期比15.5%増)、営業利益は2,139億円(同12.9%増)となり、連結ベースの営業収益の約7割、営業利益の約9割がau事業によるものとなっている。契約数は、1,875万9,000件で、うちCDMA 1X WINが203万2,000件、CDMA2000 1xが1,479万7,000件、cdmaOneが193万件。
au事業については、2004年の純増トップシェア(52.2%)を達成するなど好調を維持しており、第3四半期では解約率も1.37%と対前年同期で0.03ポイント改善となり、解約率も減少傾向にある。また、CDMA 1X WINの契約者も200万を突破するなど好調で、今後は春モデルの投入などにより3月末では320万加入を見込むとしている。
ARPU(ユーザー1人あたりの平均月間利用料)は、音声通話料の減少により対前年同期比で300円減の7,190円となっている。これについてKDDIでは、道交法の改正により運転中の通話が禁止されたことの影響があるのではないかとしている。一方、データ通信料については、これまではデータ通信をあまり利用していなかったユーザー層が、今後は「着うたフル」などのサービスによりCDMA 1X WINのデータ定額制に移行することで、データ通信料の増加が期待できるとしている。
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■URL
KDDI
http://www.kddi.com/
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( 三柳英樹 )
2005/01/27 18:41
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