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ACCS、2005年の事業計画を公表。海外に初の拠点「ACCS上海」を設立


ACCSの久保田裕専務理事
 コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は25日、2005年度の事業計画と中国の上海氏に海外拠点「ACCS上海」を開設することを発表した。

 ACCSの事業計画では、著作権に関する普及啓発事業としてセミナーや講師派遣を引き続き行なうほか、「企業・団体」「教育機関」「一般」などの対象を設定した普及啓発活動を実施。教育機関との連携では、産能大学と提携によりコンテンツビジネスや法務に関連する講座を運営する。一般に向けては、ACCSの理事を務める漫画家の松本零士氏の強力により、創作の大切さをアピールするポスターを作製。紙製のポスターの配布のほか、ACCSのWebページにメッセージコーナーを開設し、ダウンロードしてPCの壁紙にできる「デスクトップポスター」としても配布を行なう。

 著作権侵害行為に対する会員の権利行使の支援活動では、企業や団体内でのソフトウェアの不正コピーや、ネットワーク上の著作権侵害行為に対する活動に重点を置く。特に、ファイル交換ソフトやインターネットオークションなどを利用した著作権侵害行為に対して、関係機関や団体などの連携を強化して対策を実施するとともに、悪質なケースについてはACCSが情報収集や実態調査を行ない、警察など捜査機関の活動にも積極的に協力していくとしている。

 また、海外における権利保護活動としては、2005年4月に初の海外拠点となる「ACCS上海」を開設することを公表した。ACCS上海では、現地の日系企業でのソフトウェアの不正使用を防止することを目的とした活動や、アニメやゲームソフトなどの侵害実態調査、中国国家版権局など現地政府機関との連携強化を行なう。

 ACCSの久保田裕専務理事は、「デジタルコンテンツの権利を守るためには、法律・教育・デジタル技術の3点が整備されることが重要であり、どれが欠けても十分な対策とは言えない」として、著作権の普及啓発活動や政策提言などに関する調査研究活動を行なっていくとした。また、中国での活動については、「現状では中国の著作権に関する意識は低いが、中国政府では著作権に対する取り組みを積極的に進めている。まずは現地の日系企業からソフトウェアの違法コピーなどに対して襟を正していくとともに、キャラクタービジネスを手掛ける企業に対しての支援活動などを行なっていきたい」と語った。


関連情報

URL
  コンピュータソフトウェア著作権協会
  http://www2.accsjp.or.jp/
  ニュースリリース(ACCS上海の開設について)
  http://www2.accsjp.or.jp/topics/release5.html


( 三柳英樹 )
2005/02/25 21:00

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