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CA、ウイルス対策とスパイウェア対策で個人向けセキュリティ市場に参入


 コンピュータ・アソシエイツ(CA)は23日、個人向けのウイルス対策ソフト「eTrust アンチウイルス 2005」とスパイウェア対策ソフト「eTrust PestPatrol アンチスパイウェア 2005」を4月から順次販売開始すると発表した。CAが国内セキュリティ市場で個人向け製品を発売するのは今回が初めて。


「eTrust アンチウイルス 2005」 「eTrust PestPatrol アンチスパイウェア 2005」

 両製品とも4月1日からダウンロード版、4月22日からパッケージ版の販売を開始する。Windows XP/2000/Me/98に対応し、価格はいずれもダウンロード版が3,980円、パッケージ版が5,680円。両ソフトをセットにした「eTrust おまかせバリューパック」も用意し、ダウンロード版4,980円、パッケージ版5,980円で提供する。このほか、CA製品ユーザーや他社製品ユーザーを対象にした「eTrust アンチウイルス 2005 特別優待版」(2,980円)を4月22日から店頭で発売する。

 いずれもウイルス定義ファイルやソフトウェア本体の更新が受けられるラインセンス有効期間は1年間。サポート期間を延長する更新ライセンスは2,980円で提供される。なお、ダウンロード版のユーザーに対しては980円で「バックアップCD」も用意する


コンパクトなアンチウイルス、12万種類に対応したアンチスパイウェア

 eTrust アンチウイルス 2005では、現存するウイルス54,000種以上の駆除を行なうほか、未知のウイルスを振る舞いから検知できる「ヒューリスティック・スキャン機能」を搭載した。ウイルススキャンのタイミングを設定できるスケジュール機能なども搭載している。

 インストール時に必要なHDD容量は10MB、メモリはWindows XPの場合で128MB。CAコーポレート本部ビジネス・ディベロップメント・ディレクターの長谷一生氏によると、「他社製品と比べるとHDDでは最大10分の1、メモリでは最大2分の1程度コンパクトな設計になっており、軽快に動作する」という。


eTrust アンチウイルス 2005のスクリーンショット

eTrust PestPatrol アンチスパイウェア 2005では、12万種類のスパイウェアソフトに対応
 eTrust PestPatrol アンチスパイウェア 2005は、2004年8月にCAが買収したペストパトロール社製の技術を継承した最新版スパイウェア対策ソフト。長谷氏は、「これまでのソフトは数百種類のスパイウェアにしか対応していなかった」という。eTrust PestPatrol アンチスパイウェア 2005では、12万種類のスパイウェアソフトに対応し、「他社製品では検知できないスパイウェアを検知・駆除できる」。

 一般的なスパイウェア対策ソフトには、スパイウェアを検知するだけのソフトもあるが、eTrust PestPatrol アンチスパイウェア 2005では、スパイウェアを検知すると独自形式で暗号化、さらに圧縮することでスパイウェアを無効化して「隔離」する。この隔離の状態からであれば、隔離されてしまったソフトのうち必要なものをリストアすることができるほか、スパイウェアだと判断したソフトを完全に削除することも可能だ。

 このほか、スパイウェアのデータベースと連動し、最新のスパイウェア情報を確認できるようになった。また、「従来の製品と比較すると、検索結果の表示が高速化された」という。


eTrust PestPatrol アンチスパイウェア 2005のスクリーンショット

2005年初夏にはスパムメール対策ソフトやパーソナルファイアウォールも

 CAでは、今回の個人向け市場への参入にあわせてユーザーサポートも強化。従来、同社サイト上で提供していたFAQやセキュリティ情報に加え、平日9時から17時まで購入前の問い合わせを受け付ける「CAインフォメーションセンター」、購入後の問い合わせやユーザー登録をメールで365日24時間受け付ける「CAカスタマーサポート」を4月1日から設置する。また、365日9時から21時まで電話で有償サポートを行なう「CAプレミアムサポート」も4月1日から開始。こちらは1インシデントにつき2,980円で対応するが、ユーザー登録から1カ月以内であれば無料で利用できる。

 CAの調査によれば、ライセンス更新のタイミングで40%のウイルス対策ソフトユーザーが他社製品に乗り換えるという。異なるブランドを購入したユーザーの不満点は「価格が高い」「他のソフトウェアに影響する」「処理スピードが遅い」などで、長谷氏は「リーズナブルな価格で、かつコンパクトで軽快に動作するソフトを開発した」と語る。「ウイルス対策製品市場は成長しきっている印象があるが、セキュリティ対策ソフトの保有率は現在60%程度で、残り40%は保有していない。まだ成長が見込める」という。

 CAの三ツ森隆司代表取締役社長は「米国では2004年4月に個人向けセキュリティ製品市場に参入していた。今回、完全日本語版を提供することを決定した」とコメント。「個人向け、企業向け共にラインナップを充実させ、両分野で信頼を得られるように努力していきたい」と抱負を語った。

 なお、CAでは2005年初夏をめどにスパムメール対策ソフトやパーソナルファイアウォールをリリースする予定。今後は、これらの製品を統合したスイート製品も検討しているという。


三ツ森社長 長谷ディレクター

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.caj.co.jp/press/2005/03/consumer.htm


( 鷹木 創 )
2005/03/23 16:15

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