米Microsoftは7日、オンライン児童ポルノに関する情報を捜査機関同士で共有する「Child Exploitation Tracking System(CETS)」 を開発したと発表した。すでにカナダで児童ポルノの摘発に貢献した実績もあるという。
CETSは、Microsoftのカナダ法人とカナダ騎馬警官隊、トロント警察によって開発された。これまでの児童ポルノ捜査では捜査機関同士の情報共有システムが整備されておらず、インターネットの児童ポルノの現状に立ち後れていているとして、トロント警察の1人の刑事が2003年1月、ビル・ゲイツ会長に個人的に請願メールを送ったことが開発のきっかけだった。
CETSはセキュリティが強化されたデータベースで、さまざまなコンピュータシステムで稼働するため、異なる国の異なるコンピュータシステム同士でも通信できるという。具体的には、XMLベースのWebサービスとVisual Studio .NET、Windows SharePoint Services、SQL Serverなどを連携することでMicrosoftのカナダ法人が開発した。
CETSは2004年11月、ベータテスト段階でトロントの児童ポルノ業者とその被害者を特定することに成功した。米国国家安全保障省のコンピュータシステムにあった情報とFBIによる別の調査データが、CETSによってトロントの児童ポルノ業者と結びつけられた。その結果、同業者によって写真を撮られたり暴行を受けていた4歳の少女が特定され、トロント警察によって救出されたという。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/2005/apr05/04-07CETSPR.asp
記者会見の内容(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/features/2005/apr05/04-07CETS.asp
( 永沢 茂 )
2005/04/08 19:49
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