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米Yahoo!、検索したページのキャッシュコピーまで保存する「My Web」


 米Yahoo!は27日、Yahoo! Searchに検索履歴を保存するための新サービス「My Web」のベータ版を公開した。2004年10月に公開した「My Yahoo! Search」の機能を大幅に強化したものだ。

 検索履歴の保存に関しては、米Googleが21日に「My Search History」を開始して話題を呼んだ。Yahoo!のMy Webは履歴だけでなく、Webページの保存やRSSフィードによる履歴の共有など多くの意欲的な機能を盛り込んでいる。

 Yahoo! IDを使ってMy Webの機能をアクティベートすると、Yahoo! Searchの検索結果に「Save to My Web」というリンクが表示される。保存しておきたい検索語やページは、これをクリックすることでMy Webに保存できる。保存できる内容は検索履歴やリンクに止まらず、閲覧したページのキャッシュコピーまで保存可能だ。Webページの必要な部分をスクラップするためのソフトが多数あるが、そうした機能をそのままWebで実現している感覚だ。

 保存されたデータはすべてMy Webの中にフォルダ別に分類され、いつでも後から編集できる。また、Yahoo! Searchで検索対象をMy Webに限定することによって全文検索も行なえる。さらには、メールやインスタントメッセージによって友人に送信したり、RSSフィードを作成して一般に、あるいは自分のMy Yahoo!に公開することも可能だ。Yahoo!が試験提供中のソーシャルネットワーキングサービス「Yahoo! 360°」にも近々統合される見込みで、自分の友人にだけRSSフィードで公開するといった使い方も可能になる。

 My Webは、新しくなった「Yahoo! Toolbar」とも密接に連携している。ツールバーに用意された「Save to My Web」ボタンでさまざまなデータをMy Webに保存できるほか、Internet Explorerのお気に入りを自動的にMy Webに移行することも可能だ。この機能は、Firefox版のツールバーも対応しているようだ。これら以外のブラウザを使用している場合は、「Save to My Web」のブックマークレットを登録することで同じ機能を実現できるようにしている。

 Yahoo!は今回、Yahoo! Search Developer Network(YSDN)を通じて、My Webの機能にアクセスするためのAPIも公開した。My Webに保存してあるデータにアクセスしたり、RSSフィードによる公開の仕方を加工することも可能になるという。

 My Webは、Yahoo! IDを核にしながら同社の持つ検索技術、ツールバー、RSSなど興味深いツールを利用して新しい検索の利用方法を提案している。一方、Yahoo! JAPANは米Yahoo!の直接的な子会社ではないものの密接な関係を持っており、Yahoo! JAPAN IDを使ったパーソナライズドサービスの重要性を再三にわたって指摘している。My Webは、日本でも今後登場するかもしれないサービスを予感させる。


関連情報

URL
  サービス概要(英文)
  http://myweb.search.yahoo.com/myresults/benefits
  Yahoo! Search blogのMy Web紹介記事(英文)
  http://www.ysearchblog.com/archives/000104.html

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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/04/28 14:38

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