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亜種が発生しては収束するサイクル続く~トレンドマイクロ4月度調査


 トレンドマイクロは9日、サポートセンターに寄せられた被害報告件数をもとにした2005年4月度の「ウイルス感染被害レポート」を発表した。

 4月の報告件数は2,347件で、3月の2,704件から減少。報告件数が最も多かったウイルスは「WORM_RBOT」の163件で、以下は「WORM_SDBOT」の92件、「WORM_NETSKY」と「TROJ_AGENT」の61件、「JAVA_BYTEVER.A」の59件と続く。トップ10では特に流行したウイルスが見られず、亜種が短期間で数多く発生し、小規模な被害を与えてからすぐに収束するサイクルが継続しているという。

 10位の「WORM_MYTOB」(29件)は2005年2月に発生したもので、メールの添付ファイルやWindowsの脆弱性を悪用してLAN内のネットワークで感染を広げるワーム。北米を中心に広く感染が報告されていたが、これまで日本における被害はわずかだった。4月には60種類の亜種が世界で新たに発見されている。

 新種ウイルスとしては、MSN Messengerの添付ファイルとして侵入する「WORM_KELVIR.AH」が登場し、20種類以上の亜種が発見された。同ウイルスは、ユーザーが添付ファイルを実行すると、自身のコピーを作成してWindows起動時に自動実行されるようレジストリを変更する。これによりMSN Messengerの全てのコンタクトリストに悪質なWebサイトのURLが添付されたメッセージを送信。このURLにアクセスすると「SCREENSAVER.SCR」という名称のワームがダウンロードされるという仕組みだ。

 トレンドマイクロでは「送信者を詐称するため、友人から送られたメッセージに見えることもあるが、本文が英語で書かれているため日本のユーザーはほとんどだまされることがなかった。ただし、今後はウイルスが日本語のメッセージを使う可能性もある」と注意を促している。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.trendmicro.com/jp/security/report/report/archive/2005/mvr050509.htm

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( 増田 覚 )
2005/05/09 17:39

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