野村総合研究所(NRI)は19日、2009年度までの日本のIT技術の進展を予測した「ITロードマップ」を発表した。「ブロードバンドネットワークの中心であったADSLの伸びは終息し、2007年度には光ネットワーク技術が本格的に展開する」としている。
ITロードマップはNRI技術調査室が半年ごとに公表しているもので、5年先までの情報技術を予測している。これによると、2005年度上半期に特に注目すべき技術として「有線通信分野における1Gbpsの光サービスの始動」「無線通信分野における携帯電話のブロードバンド化」「通信事業者におけるIPv6の本格展開」の3項目を挙げている。
まず有線通信分野では、2005年度後半に1Gbpsの光サービスが始まり、2007年度から「光ギガネットワーク期」に移行。2008年度末に1Gbpsの光サービスが普及期を迎え、2009年度には「さらに高速なギガサービス時代が始まる」としている。
無線通信分野では、2006年度にかけて携帯電話の通信速度が数Mbpsのブロードバンドに移行。2010年度には100Mbpsを実現する4G携帯が始まると予測している。WiMAXについては2007年度から利用が伸びるとしている。
IPv6については、これまで「なかなか、実用が始まらない技術の1つ」だったが、2005年度はIPテレビ電話機や情報家電などPC以外の端末への利用が拡大すると予測。さらに2006年度ごろに携帯電話でIPv6が利用されるようになることで普及のきっかけとなり、2007年度の終わりには自動車内LANでIPv6が利用されるとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.nri.co.jp/news/2005/050519.html
( 永沢 茂 )
2005/05/19 19:59
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