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25日の記者会見で説明する穐田社長
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25日に開催された価格.comの不正アクセス事件に関する記者会見では、「不正アクセスの一部IPアドレスが特定されるなど、不正アクセスの経路や原因等の解明が進み、警察庁に対して情報を提供した」(カカクコムの穐田誉輝代表取締役社長兼CEO)などの現状が発表されたものの、不正アクセスの具体的な手口については明らかにされなかった。
会見で穐田社長は、「今回の不正アクセスについては情報処理推進機構(IPA)に事態の報告を行なっており、IPAの側で今後の類似犯罪の防止につながると判断したものについては積極的に内容を公開していくと伺っている。直接的ではないにしても、こうした形で尽力していきたい」とIPAに協力する姿勢を強調した。しかし、IPAでは「事件が起こった早い段階で、不正アクセスを受けたという第一報は受けているが、不正アクセスの詳細については連絡を受けていない」という。
「警察の捜査状況にもよるのだろうが、現状ではカカクコムから追加の報告は受けていない。そのため、不正アクセスの詳細についてIPAでは把握していない。」(IPAウイルス・不正アクセス対策担当者)
ただし、IPAでは「今後、カカクコムから詳細な報告を受けたとしても、特定の企業だと判別できるような公表はしない」とし、月例となっている不正アクセスやウイルス被害の届出に関する統計情報などで「一般的な事例として触れる」という。また、価格.com同様に不正アクセスを受けたとされるサイトについても「カカクコム以外の企業から報告を受けたことはない」とコメントしている。
なお、カカクコムでは「IPAには16日の第一報で、NOD32以外のウイルス対策ソフトでも対応してもらうよう相談したほか、内部調査の委託先セキュリティベンダーに関する相談や報告を行なった」とコメント。今後は「どこまでの情報を提供できるかどうかはわからないが、IPAには引き続き、相談・報告させていただく」と述べた。
関連情報
■URL
情報処理推進機構
http://www.ipa.go.jp/
価格.com
http://www.kakaku.com/
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( 鷹木 創 )
2005/05/26 18:45
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