NTT東日本は10日、「0AB~J」番号を利用したIP電話サービス「ひかり電話」において、110番などの緊急機関に発信できない不具合があること発表した。現在では一部地域を除き不具合は解消されているという。
今回発表した不具合は、110番、118番、119番の緊急機関に発信した際に、発信ができない、あるいは発信地域とは別の地域の緊急機関に繋がってしまうというもの。
不具合の原因は、ひかり電話のサービス開始にあたり、提供地域内にあるすべての消防機関への対応が完了しないままサービス提供を開始したため。元来、NTT東日本のサービス提供区域と行政区が異なる場合は、サービス提供区域内の全ての消防機関との対応が完了した後にサービス提供を開始するが、今回対応が完了していないままサービス提供を行なったという。
消防機関の対応が完了していない地域については、該当する消防機関に接続開始時期を早めるなどの協力を得たという。NTT東日本によると、不具合は一部地域を除いて解消されており、解消されていないエリアについては、対応が完了するまで代替手段として固定電話などの設置を行なうほか、隣接する地域の消防機関に発信した場合でも対応する了承を得ているという。
また、今回の不具合では、サービス開始時に設定する緊急機関への接続コードについて、人為的なミスにより誤ったコードを設定し緊急機関への発信ができない事象も確認されている。なお、現在ではコード設定の修正作業を完了し、緊急機関への発信が可能になっている。また、コード設定について今後は手動設定から自動設定に変更するという。
不具合の対象となったユーザーは、消防機関の対応が完了していない事象については24件、コード設定を誤った事象については149件の、合計173件。また、6月10日現在でユーザーからの申告を1件確認している。NTT東日本では、ひかり電話提供エリアにおける全ての設定情報等を確認するほか、提供エリア拡大時における確認体制の強化を図ることで、不具合の再発を防止するとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.ntt-east.co.jp/release/0506/050610.html
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( 大久保有規彦 )
2005/06/10 17:44
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