米Yahoo!が14日、IP電話サービスの米Dialpad Communicationsを買収したことが明らかになった。この買収によりYahoo!は、DialpadのIP電話サービスとYahoo!ネットワークの種々のサービスを結び付けていく考えだ。
Dialpadは、1999年に創業したIP電話の老舗企業。当初は、PCにインストールした電話ソフトに広告を表示することによって米国内への無料通話を実現する画期的なサービスを提供していた。その後、このサービスを変更し、プリペイド形式でDialpadの口座に通話料金を補充することによって世界各地に格安で通話できるIP電話サービスを現在に至るまで提供している。
Dialpadの発表によると、Yahoo!はYahoo! MessengerとDialpadのサービスを統合していく計画だ。Yahoo! Messengerは5月に行なわれたバージョンアップで、PC対PCの音声通話の音質が大幅に改善した。Dialpadは一般加入電話回線ネットワークへの通話機能とサービスネットワークを保有していることから、両者を結び付けることによって、Yahoo! Messengerをインスタントメッセンジャーであると同時にIP電話へと変貌させることができると考えられる。
この数週間、米Yahoo!がIP電話企業に関心を抱いているとの観測が広まり、Skypeを買収するのではないかという噂もブログを中心に広まっていった。そのため、今回Yahoo!がDialpadの買収を決定したことは驚きをもって迎えられている。一方でYahoo!のライバルでもある米GoogleもまたIP電話技術者を雇用しているとの噂があり、今後この分野における新たな買収が行なわれる可能性も高い。
関連情報
■URL
Dialpadのニュースリリース(英文)
http://www.dialpad.com/yhdp.html
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/06/15 14:33
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