三菱電機の子会社である三菱電機プラントエンジニアリング(MPE)の社員が使用していたPCから、MPEが点検業務を請け負っていた原子力発電所の報告書などの機密情報が流出した事件について、英国のセキュリティベンダーであるSophosも注目している。
Sophosでは、MPE社員の自宅PCがウイルスに感染し「25万人以上が利用する日本でもっともポピュラーなP2Pファイル共有ソフトであるWinnyを通じて、業務データが漏洩してしまった」などと事件の経緯を説明。
SophosのGraham Cluleyシニアテクノロジーコンサルタントは「もし、自宅のPCに重要なデータを保存することを従業員に許可するのであればリスクを冒すことになる。というのも、従業員のPCが会社組織内のPCと同レベルで保護されているわけではないからだ。発電所はいつでも高セキュリティであるべきだが、それには高い塀や有刺鉄線以上の物理的な対策に加え、情報セキュリティも含めた対策が必要になる」という。
Cluley氏は「この違反行為による“放射性物質”が、すべての企業にコンピュータのセキュリティが必要だと真剣に考えさせることになるだろう」と述べ、原子力発電所の情報が漏洩してしまったことを放射性物質になぞらえて、他の企業にも警告している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.sophos.com/virusinfo/articles/jpnuclear.html
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・ 三菱電機、Winnyによる発電所情報の漏洩事件について会見(2005/06/23)
( 鷹木 創 )
2005/06/24 17:41
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