日本エフ・セキュアは、トロイの木馬型ウイルス「Fantibag.B」を警告した。感染経路については「現在調査中で、メールやWebサイトなど特定の経路であるとは断定できない」(日本エフ・セキュア)。また、「Bagle」「Mitglieder」といったトロイの木馬型ウイルスと関連があるという。
Fantibag.Bは、ウイルス対策ベンダーが配信する定義ファイルやセキュリティ修正プログラム(パッチ)をフィルタリングしてしまうウイルスだ。感染するとシステムディレクトリに自分自身を「firewall_anti.exe」として複製し、システム起動時に起動するようレジストリを改竄する。続いてシステムディレクトリに「firewall_anti.dll」をコピーし、Internet ExplorerのアドレススペースにこのDLLファイルを挿入するという。
このDLLファイルが起動すると、マイクロソフトの「RASパケットフィルタリングAPI」におけるネットワークインターフェイスが変更される。これにより「www.trendmicro.com」「www.symantec.com」「www.mcafee.com」などウイルス対策ベンダーやセキュリティ関連のサイトへのアクセスをブロックする。
F-Secure Viruslabの公式ブログでは、「従来はhostsファイルを書き換えることでセキュリティベンダーからのアップデートを妨げていたが、Fantibag.Bはパケットフィルタリングによって同じ目的を達成した」と解説している。
関連情報
■URL
ウイルス情報
http://www.f-secure.co.jp/v-descs/v-descs3/Fantibag.B-jp.htm
F-Secure公式ブログの該当記事(英文)
http://www.f-secure.com/weblog/archives/archive-062005.html#00000585
( 鷹木 創 )
2005/07/01 13:51
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