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日本テレコムなど、2GHz帯利用の無線通信実証実験「ワイドスポット」


ワイドスポット実証実験の概要図
 東北大学の電気通信研究所附属21世紀情報通信研究開発センター(IT21センター)、日本テレコム、フラリオンテクノロジーズは、2GHz帯を利用した「広域ワイヤレス・ブロードバンド・アクセス実験(ワイドスポット)」を7月より共同で実施すると発表した。

 ワイドスポットの実証実験は、日本テレコムが総務省より7月1日付けに取得した2GHz帯周波数の実験局免許を利用し、JR仙台駅西側の東北大学 電気通信研究所周辺で行なわれる。また、8月初旬には実験の一部を公開する予定だという。

 実験では、フラリオンテクノロジーズのフラッシュOFDM方式の無線システムを利用。実験周波数を用いたインターネット接続やビデオストリーミング、IP電話の検証、既存のIEEE 802.11a/b/g規格に対応した無線LANサービスとのシステム間ローミングなどが検証される。

 3社によれば、本実験の無線アクセスシステムでは既存の無線LANと同様のPCカード型無線LANカードを端末側として利用し、下りで最大3.2Mbps、上りで最大900kbpsの通信が可能だという。また、無線区間におけるパケット遅延は50ms以下を実現し、有線通信に近いレスポンスが可能だとしている。このほか、同システムでは高速ハンドオーバー機能も備える。なお、利用周波数は下りが2.1GHz帯、上りが1.9GHz帯。

 日本テレコムでは、同社が提供する公衆無線LANサービス「モバイルスポット」で駅前周辺などの広域エリアをカバーする際に、ワイドスポットで利用する無線システムの適用などが考えられるとして、システム間ローミングを中心に検証する。また、東北大学では今回の実験ネットワークと既存の無線LANサービスを組み合わせて、地域防災通信や行政ネットワークサービスなどへの適用検証、自動車や鉄道といった移動車両における高速データ通信サービスへの可能性も順次検証するとしている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.japan-telecom.co.jp/release/2005/jul/0706/index.html

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( 村松健至 )
2005/07/06 18:38

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