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VERITASを合併した新生Symantec、両社の技術で「情報の完全性」を目指す


 シマンテックは、米Symantecと米VERITAS Softwareが合併を完了したことに関する記者説明会を開催した。

 今回の合併は、2004年12月に米Symantecから発表されていたもの。新会社の社名は「Symantec」で、新生Symantecの会長兼CEOには旧Symantecの会長兼CEOのジョン・トンプソン氏が就任し、旧VERITASの会長兼社長兼CEOのゲイリー・ブルーム氏は副会長兼社長に就任する。新生Symantecの年間売上高は約50億ドルに達する見込みで、従業員数は14,000人強に上る。そのうちアジア太平洋エリアの従業員は2,700人。日本国内の合併作業はまだ完了していないが、完了後は400人強の体制となる予定だ。


左から、シマンテック杉山社長、SymantecブレグマンCTO、ベリタス木村社長 すでに統合しているという国内営業部隊の幹部スタッフ

製品の統合は3段階のスケジュールで計画されている
 来日したSymantecのマーク・ブレグマン最高技術責任者(CTO)によれば、両社製品の統合プランは3段階に分けて実施されるという。今から6カ月以内までの第1フェイズでは既存製品の継続性を重視し、相互運用性を強化する。6カ月後から1年以内までの第2フェイズではユーザーインターフェイスやライセンシング、インストール、Live Updateなど各製品の基本的な機能を統合。1年後以降の第3フェイズで両社の技術を活かした全く新しい技術や製品が市場に出回ることになる。

 具体的には、Symantecの提唱する「Infomation Integrity(情報の完全性)」を管理する製品やシームレスなライセンス管理を行なうソリューションなどを新製品の可能性として挙げた。なお、日本市場に向けては「調整を行なう必要があるため、全体のスケジュールからは製品の提供時期などが遅れる可能性もある」という。

 ブレグマンCTOは「合併によって、世界第4位のソフトウェア企業となる。セキュリティと可用性の技術で業界のリーダーシップを握る」とコメント。日本法人のシマンテックの杉山隆弘代表取締役社長は「シマンテックの情報セキュリティ技術とVERITASの可用性技術を統合することで、業務を横断するセキュリティとストレージソリューションを提供できる。技術的な奥行きも増し、セキュリティとIT管理における両社のノウハウが活用されることになる」と述べた。


SymantecのブレグマンCTO シマンテックの杉山社長

ベリタスの木村社長
 日本国内での合併作業完了後にシマンテックのグループカンパニーとなる、ベリタスソフトウェアの木村裕之代表取締役社長は「日本国内におけるITの大きな動きをリードする。すでにシマンテックと営業部隊を統合しており、幸いにも杉山社長を昔から存じている。両社が一枚岩となって業界をリードしたい」と抱負を語った。

 なお、国内合併作業完了後には、杉山氏は新生シマンテックの代表取締役社長に引き続き就任。木村氏は、エンタープライズセールスを担当する代表取締役副社長に就任する予定だ。


関連情報

URL
  合併完了についてのニュースリリース
  http://www.symantec.com/region/jp/news/year05/050706a.html
  新取締役会についてのニュースリリース
  http://www.symantec.com/region/jp/news/year05/050706b.html

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米Symantecと米VERITAS Softwareが合併、年間売上高は約50億ドルに(2004/12/17)


( 鷹木 創 )
2005/07/07 14:43

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