英ISPのPLAYLOUDER MSPは22日、ISPとしては世界で初めて5大レコードレーベルの1社であるSony BMGと英国内におけるライセンス契約を締結したと発表した。この契約はP2Pファイル交換を前提としているだけに、これまでにない新しい形態の合法的音楽ダウンロードのビジネスモデルと言える。
PLAYLOUDERは、英国最大手のISPと同じ月額26.99ポンドでブロードバンド接続サービスを提供している。PLAYLOUDERのユーザーは、PLAYLOUDERがライセンスしているレーベルの音楽を無制限にダウンロードでき、かつPLAYLOUDER内のユーザーと自由にP2Pファイル交換を行なうことが許されている。PLAYLOUDERは同社のネットワーク中のトラフィックを監視し、音楽ファイルのコピー状況を追跡して、最終的にレコード会社に対して相応の対価を支払うことになっている。
Sony BMGのClive Rich上級副社長は今回の契約について、「PLAYLOUDERのサービスのよいところは、コミュニティの伸び伸びとした感じを保つことによって、P2Pやスーパーディストリビューションを消費者にとって魅力的にしていることだ。それでいながら、こうした活動はあるフレームワークの中に留まっているため、音楽ファイルは追跡され、著作権者に対して支払いがなされる」とコメントしている。
PLAYLOUDERはすでに数多くのインディーズレーベルと契約しており、自らを「世界で初めての音楽ISP」と名乗っていたが、メジャーなレコードレーベルとライセンス契約を結ぶのは今回が初めてのことだ。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.playloudermsp.com/pressrelease.html
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・ レコード業界に音楽使用料を支払う世界初のブロードバンドISPが英国に(2003/10/30)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/08/23 14:11
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