警察庁は15日、2005年8月の国内におけるインターネット治安情勢についてのレポートを、同庁のセキュリティポータルサイト「@police」で公開した。
このレポートは、全国の警察施設に設置されたファイアウォールと侵入検知装置(IDS)のデータをまとめたもの。8月に観測された外部ネットワークからファイアウォールへのアクセスは約58万6,000件で、7月から約14%増加した。8月中旬以降、ウイルス「Zotob」の活動によるものと思われるTCP 445番ポートへのアクセスが急増しており、警察庁ではZotobに対する注意喚起を行なっている。
ファイアウォールへのアクセスをポート番号別に分類すると、TCP 445番ポートが全体の26.7%を占め、以下はTCP 135番ポートが24.7%、TCP 139番ポートが16.2%となり、Windowsのファイル共有に用いられるポートへのアクセスが大半を占めている。アクセスの発信元となっている国や地域の分類では、日本が34.3%、中国が22.3%、韓国が13.9%、台湾が5.8%となっている。
8月の侵入検知装置におけるアラート検知件数は約56,000件で、7月に比べて約65%増加している。これは、中国を発信元とするSQL Slammer攻撃の検知件数が、7月後半から増加したまま推移していることが主な要因だという。攻撃の手法別の分類では、ワームが92.4%、スキャンが6.6%、バックドアが0.6%、ICMPが0.4%。攻撃の発信元は、中国が77.5%、米国が6.8%、日本が3.6%、ロシアが3.1%などとなっている。
関連情報
■URL
我が国におけるインターネット治安情勢について(PDF)
http://www.cyberpolice.go.jp/detect/pdf/20050915.pdf
■関連記事
・ TCP 135番ポートへのアクセスが増加傾向~警察庁のネット治安情勢レポート(2005/07/21)
( 三柳英樹 )
2005/09/15 18:22
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