楽天は16日、クレジットカード決済に関する顧客情報管理体制について2006年2月までの暫定措置を追加すると発表した。
楽天では、7月に起こった楽天市場内の店舗による顧客情報流出事件を受けて、利用者の個人情報のうちクレジットカード番号とメールアドレスを店舗側に渡さないなど、クレジットカード決済に関する管理体制を変更していた。
しかし、新管理体制を導入する一方で、一部の店舗においてクレジットカード決済が利用できないなどの問題が発生。楽天では利用者の利便性を考慮し、一部店舗におけるクレジットカード決済については、2006年2月まで暫定的な措置を講ずることを決定した。
この暫定措置は、楽天が認める一部の企業において、CSV形式でのクレジットカード情報のダウンロードを可能にするというもの。楽天市場に出店する店舗のうち、株式公開企業またはその子会社など株式公開企業に準じる企業に関して、個人情報の取り扱いにおける誓約書を提出の上、楽天の審査を受けた後、一定の基準を満たしていると判断された店舗に適用する。
楽天では株式公開企業のほかに「社会的信用が株式公開企業に劣らないと判断した会社」についても暫定措置を認める方針だ。ただし、判断基準は明らかにされていない。
なお、これらの店舗に対しては、定期的にクレジットカード情報を含む個人情報の取り扱い状況を調査する。また、暫定措置ではあるが、店舗側に顧客情報を渡すという7月以前の体制を一部復活させることについては「社内体制や店舗に提供するシステムの向上に努めており、セキュリティレベルが下がることはないと考えている」という。
楽天では今後、2006年2月までをめどに暫定措置の対象店舗と協議を進め、全店舗のクレジットカード情報非開示化を目指してシステム開発を行なうとしている。
関連情報
■URL
クレジットカード決済に関する追加措置について
http://www.rakuten.co.jp/com/faq/information/20050916.html
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( 鷹木 創 )
2005/09/20 19:27
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