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ジャストシステムがATOK 2006発表、一太郎は訴訟を受けアイコン変更


 ジャストシステムは、「ATOK 2006」「一太郎2006」「花子2006」を2006年2月10日に発売すると発表した。価格は「ATOK 2006」が8,400円、「一太郎2006」が21,000円、「花子2006」が10,290円。いずれもWindows XP/2000/Me/98に対応する。なお、ATOK 2006は64bit版Windowsである「Windows XP x64 Edition」にも対応した。


ブログか学校か、文脈を判断して「とうこう」を変換できる「ATOK 2006」

発表された「ATOK 2006」「一太郎2006」「花子2006」など
 ジャストシステムのATOKビジネスオーナーを務める稲野豊隆氏によれば、誤変換の3大要素は「未登録語による誤変換」「文節区切り間違いによる誤変換」「同音異義語による誤変換」の3つだ。

 ATOK 2006では語彙を拡充し、未登録語による誤変換を防ぐという。“平成の大合併”で誕生した新市町村名「清須市」「四万十市」や、「クールビズ」「ウォームビズ」といった新語を追加。また、Unicodeのリットルや立方メートルなどの記号を読み仮名で入力できるようになった。英語の発音記号なども入力可能だ。

 文節区切り間違いによる誤変換には、かな漢字変換エンジンを強化することで対応する。ATOK 2005では「しようするさいひつようとなるのが」と入力すると、「使用する」「才筆」「用となるのが」という文節ごとに変換されてしまったが、2006では「使用する」「際」「必要となるのが」といったように、より正しい文節を判定できるようになった。

 同音異義語の誤変換については、文脈から最適の候補を表示する機能を強化。例えば、「まいにちとうこうするのがたのしみです」という文章を入力する場合、その前に「先週からブログを始めました」とあれば「投稿するのが楽しみ」と、「学校で友だちがたくさんできました」とあれば「登校するのが楽しみ」とそれぞれ変換されるという。


「清須市」「四万十市」「クールビズ」「ウォームビズ」などを語彙に追加 文節区切りエンジンの精度も向上

入力した文章の文脈を踏まえて変換する ジャストシステムのATOKビジネスオーナーを務める稲野豊隆氏

 訂正学習機能も強化し、各企業や組織で利用されている略称の学習も効率的に行なえるようになったという。営業推進本部などを「営推」と略す場合は、「営業」「推進」とそれぞれ入力して不要部分を削除するのが一般的だが、ATOK 2006では削除する作業を検知して「えいすい」から「営推」が入力できるように自動的に学習する。


「えいすい」と入力すると「英水」などと変換されてしまい…… 「営業」「推進」と入力して不要な部分を削除することになる ATOK 2006では不要な部分の削除作業を検知。作業終了後に学習するかどうかを尋ねるようになっている

IE上で語をドラッグして選択し、右クリックすることでATOKの辞典検索が利用できる
 さらに、日付入力支援として「きょう」と入力すると「2005年10月31日」や「平成17年10月31日」などが変換候補に加わった。「あした」でも変換できるほか、「2005年10月31日」を再変換することで和暦に変更することも可能だ。

 このほか、「明鏡国語辞典」「ジーニアス英和辞典第3版」「ジーニアス和英辞典第2版」の電子辞書を搭載した「ATOK 2006 [電子辞典セット]」では、複数の電子辞典で横断的に検索できる「自動辞典切り替え機能」を搭載。変換候補が含まれている電子辞書を自動的選択して意味を表示する。また、Internet Explorer上で調べたい単語をドラッグして選択し、右クリックすることでATOKの辞典検索が利用できるようになった。なお、ATOK 2006 [電子辞典セット]の価格は11,550円。


チェック用の「提出確認」フェイズを搭載した「一太郎2006」

 一太郎2006では、文書の提出や公開前に内容の確認やセキュリティ設定を行なうための機能をコマンドバーなどに配置した作業画面「提出確認」フェイズを搭載。校正や改ざん禁止、すかし文字、スタンプ、外字の画像化などの機能が集中的に配置されている。

 また、「アウトライン」機能を強化。見出しなど「アウトラインレベル1」に設定された段落ごとに自動的に改ページし、プレゼンテーションに利用できるスライドとして保存可能だ。PowerPoint形式でファイルが作成できるほか、PowerPoint形式のファイルを読み込むこともできる。さらに、XML形式のファイルフォーマットであるOpenDocumentへの読み込み・書き込みができる追加モジュールを2006年夏に無償提供する予定だという。


チェック用の「提出確認」フェイズ 見出しなど「アウトラインレベル1」に設定された段落ごとに自動的に改ページする機能を搭載。プレゼン資料の作成に利用できる

 花子2006では、プレゼンテーション時に「ズーム・パン」機能を搭載し、ポイントとなる箇所を拡大表示できる。手元で操作するPC画面と投影画面とを個別に操作できる「マルチディスプレイ」に対応し、マウス操作でページに書き込みができるマーカー機能を搭載している。ブラウザで表示されているページ全体を一度でキャプチャできる「HTMLキャプチャ機能」も強化。ブログなどの縦長のページであっても、幅と高さを自動取得し、等倍サイズのデータを用紙におさまるように貼り付けられるという。


花子で作成したプレゼンテーションファイル。スライドショー中にも左下に操作ボタンも表示可能 操作ボタンでズームしたところ

 ジャストシステムでは一太郎2006と花子2006に、PDFファイルを一太郎に読み込める「PDFから一太郎!」と、PDFを書き出せる「Justsystem PDF Creator LE」を搭載した「一太郎2006&花子2006スペシャルパック」(26,250円)を2月10日に発売する。

 また、2005年11月4日から2006年2月9日まで、従来版である「一太郎2005」「花子2005」「一太郎2005&花子2005スペシャルパック」に無償アップグレード権を付けて販売する「一太郎2006・花子2006無償アップグレードキャンペーン」を開始する。対象製品の購入者はユーザー登録することで、無償で「一太郎2006」「花子2006」「一太郎2006&花子2006スペシャルパック」のそれぞれにアップグレードできる。また、対象製品には、従来、ダウンロード提供していた「JIS X 0213:2004対応フォント・辞書」や「敬語連想変換辞書 for ATOK 2005」など、10種類の登録特典をまとめたCD-ROMを同梱する。


「一太郎」訴訟の影響は!? 「問題のないデザインに変更」浮川社長

「営業への影響はなかった」と語る浮川社長
 「一太郎」と「花子」に搭載されていたバルーンヘルプを表示する“マウスマーク”の特許侵害訴訟については、「問題のないようにすでにデザインを変更している。2006シリーズでもデザインを変更しており、元には戻さない」(浮川和宣代表取締役社長)。訴訟はジャストシステムの勝訴となったものの、製品仕様の一部を変更するという現実的な対応を余儀なくされた。その一方で浮川社長は「(訴訟によって)良いことも悪いこともあったが、トータルでみれば営業への影響はなかった。今後もないだろう」と訴訟問題を今後に引きずらないとの考えを示した。

 なお、ジャストシステムでは、NTTレゾナントと共同で「goo サジェストβ with ATOK」を提供している。ATOKが持つ辞書を900の検索キーワード候補として活用するシステムで、稲野氏は「ATOKの機能を活用したサービスを各社と模索している」とコメント。NTTレゾナント以外の他社とも連携する可能性を示唆した。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.justsystem.co.jp/news/2005l/news/j10311.html

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( 鷹木 創 )
2005/10/31 18:53

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