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コンシューマPCのキーロガー感染率は世界平均で4.2%~ウェブルート調査


 ウェブルート・ソフトウェアは14日、米Webroot Softwareが実施したスパイウェア調査「State of Spyware」の2005年第3四半期版を発表した。同調査はスパイウェアやアドウェアなどの動向やユーザーに与える影響を分析したもの。

 調査では、国防総省など米国の中枢政府機関の機密情報を標的にした中国の組織的サイバー攻撃について触れ、これらの攻撃に用いられる「キーロガー」が最も危険なスパイウェアであるとした。最新のキーロガーの特徴としては、メールに記載されるリンクをクリックするだけでインストールを試みたり、ユーザーに気づかれずにバックグラウンドでインストールしようとするものや、「ドライバ」として実行されることでWindowsからは検知や駆除ができないキーロガーなどを挙げた。

 また、全米にチェーン展開する大手流通小売業者で社内の1万台のPCを検査したところ、全体の62%でスパイウェアを検知したほか、7%でトロイの木馬を検出、1%でキーロガーを検出したという。

 トロイの木馬やキーロガーの感染率については、コンシューマPCにおける感染が深刻であるとしており、Webrootが無償提供するスパイウェア対策ソフトによる調査では、全体の26%がトロイの木馬に感染。感染したPC1台あたりで検知したトロイの木馬は平均1.7件で、第2四半期の1.6件から微増した。ウェブルートでは、「ハッカーがキーロガーをユーザーPCに忍び込ませる手段としてトロイの木馬を頻繁に使っている」と分析する。なお、コンシューマPCのキーロガー感染率は全世界平均で4.2%に達するという。

 一方、PC1台あたりに検出されるアドウェアの件数は5.5件で、第2四半期の約6件に引き続き減少している。同社では米国の各州で対スパイ法が制定されたことにより、アドウェア業者がアンインストールツールを提供したり、フリーソフトへのバンドルを停止していることなどが影響したと分析する。ただし、悪質なアドウェアが増えており、特定のスパイウェアコンポーネントを監視して、それが駆除されると新たなスパイウェアをインストールする「ウォッチャー型」や、ルート権限を奪う「ルートキット技術」が駆使されているとした。


関連情報

URL
  ウェブルート・ソフトウェア
  http://www.webroot.com/jp/

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( 増田 覚 )
2005/11/15 16:02

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