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トラフィックを報酬や寄付に換える「Squidoo」が公開ベータテスト開始


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 インターネットで情報を発見する新たな方法を確立しようとしているベンチャー企業のSquidooが14日、公開ベータテストを開始した。Squidooは、サーチエンジンから最終目的地に直接流れてしまっているトラフィックの中間に位置することによって、信頼できる情報源としての立場を確立しようと模索している。

 Squidooは、「レンズ」と呼ばれるページを何百万もホスティングすることを目標としている。レンズとは、ある特定のトピックについて詳しく説明した簡単なページであり、そこからブログやオンラインショップ、地図、写真などへのリンクを張ることができる。SquidooはLinkshareやPerformicsなどのアフィリエイト企業と提携関係があり、Google AdSense広告を採用していることから、将来的にはここから得た収入によってレンズの作者に報酬が支払われる予定だ。

 レンズは誰でも無料で作ることができる。例えば、レンズを作ることによって、自分のサイトやブログのGoogleにおけるPageRankを上げ、そこから収益を得ることが考えられる。また、ある事柄に関する専門的知識を持った人が、人々の役に立ちたいという思いからレンズを作りたいと思うかもしれない。Squidooは収益の一部をチャリティとして寄付することを公約しているために、自分の専門的知識を寄付のために活用したいという動機もあり得る。

 いずれにせよ、Squidooはこうした世間の専門的知識を集積し、Squidoo自身を権威ある情報源として高めることによって、最終的にトラフィックを報酬や寄付に換えようとしている。

 なお、Squidooは組織的に一般的な企業とは若干異なっており、CEOや取締役に対して報酬は支払われない。Squidooが得た収入からサーバー費用、従業員の基本的な給料などが支払われた後、残りの5%が寄付のためにプールされ、50%がレンズ作者に、さらに残った額から投資家と従業員への追加報酬が支払われることになっている。

 また、どの団体に寄付を行なうかについてはSquidooが勝手に決めるのではなく、寄付先を決定する委員会にレンズ作者が交代で参加することによって、レンズ作者たちも意思決定に参加することができるようになっている。

 Squidooは、「パーミッションマーケティング」や「バイラルマーケティング」などのベストセラー書籍の著者で、起業家でもあるSeth Godin氏が創業した。アドバイザーには、シックス・アパート日本法人の会長でICANNの理事でもある伊藤穰一氏が就任している。


関連情報

URL
  Squidoo(英文)
  http://www.squidoo.com/


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/12/15 13:45

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