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今後は米国との連携を密にしてスピーディーな連携を~Mozilla Japan


Mozilla Foundationの理事であり、11月からはMozilla Japanの理事も務める伊藤穣一氏

Mozilla Japanの瀧田佐登子理事
 Mozilla Japanは16日、Mozillaの最新動向と今後の戦略や展開について、報道機関向けの説明会を開催した。米国での組織改革の状況や、今後のMozilla Japanの活動などについての説明が行なわれた。

 米国の動向については、Mozilla Foundationの理事であり、11月からはMozilla Japanの理事も務める伊藤穣一氏が説明を行なった。

 Mozilla Foundationは、FirefoxやThunderbirdの開発を進めるMozillaプロジェクトの活動を支えることを目的として、2003年に非営利の財団として設立された。2005年8月には組織の再編成が発表され、製品の普及やマーケティングを担当する「Mozilla Corporation」が設立されている。

 伊藤氏はMozilla Corporationについて、「通常の株式会社だが、株主はMozilla Foundationのみで、一般的な米国の企業とは性質が異なっている」と説明。「Mozilla Foundationの使命は、インターネットに選択肢と新機軸を提供することであり、それはMozilla Corporationでも同じになる。利益目的の株主を中心とした会社とは異なり、会社組織としてやらなければいけないような事業はMozilla Corporationに移すが、この会社を上場させようとか、それで稼ごうといった目的でできた組織ではない」と語った。

 両者の役割としては、Mozilla Foundationは引き続きコミュニティのサポートなどの中心的な活動を行ない、Mozilla Corporationはマーケティングや事業開発といった活動を行なうという。現在は、Mozilla Foundationから業務的な部分を移行させている段階で、これが終了次第、Mozilla Japanなどの国際的な組織との関係も整理していく予定であるとした。

 Mozilla Japanの瀧田佐登子理事は、Mozilla Japanの現在の活動について説明。活動分野としては、「営業・マーケティング」「技術」「翻訳」「システム開発」という4つの分野があり、特に普及を促進するための宣伝活動などを行なう営業・マーケティングの活動が最も重要だと語った。技術の面では、製品の日本語化や国際化、製品のテストや日本からのバグ修正のフィードバックといった活動があり、サイト翻訳も普及の上で非常に重要な活動であると述べた。

 また、企業がFirefoxやThunderbirdを導入する例も増えており、これらの企業へのサポートも重要な役割になってきているという。ただし、Mozilla Japanでは、オープンソース製品のサポートを提供していくパートナー企業と連携し、Mozilla Japanはこうしたパートナー企業を支援する形で、技術サポートを提供していくという考えを示した。

 瀧田氏はMozilla Japanの現状について、「1年前にFirefox 1.0をリリースして以来、問い合わせが相次いでおり、Mozilla Japanとしてはほとんどパンク状態であった」としながらも、米組織の再編成により担当や問い合わせの窓口などが明確化されたことで活動もしやすくなり、今後は米国との連絡を密にして、スピーディーな連携を行なっていきたいと述べた。


Mozilla Japanの体制と主な活動

関連情報

URL
  Mozilla Japan
  http://www.mozilla-japan.org/

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( 三柳英樹 )
2005/12/16 18:22

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