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米Browster、ブラウザプラグインの機能決定にユーザー参加型プログラム


 ブラウザのプラグインを開発している米Browsterは5日、同社製品の機能や仕様を決定する際にユーザーの意見を生かすことを目的とした新しいプログラム「Open Design Program」を発表した。ユーザーの意見を尊重するプログラムは既に他社も採用しているが、Browsterはさらに独自の新味を追加した。

 Browsterは、リンク先のページを先読みし、クリックするより前に見られるようにすることによってブラウジング作業の高速化を図るInternet Explorer(IE)用プラグインを開発。その独自性から注目を集めているベンチャー企業の1つだ。今回、3つのベンチャーキャピタルから合計580万ドルのシリーズA資金調達に成功したことも発表された。

 Browsterが発表したOpen Design Programとは、新機能のアイディアなどをBrowsterの開発チームと公の場で議論でき、将来のバージョンに生かすためのプログラムだ。これには新機能のアイディアを話し合うための掲示板、新機能を採用するかどうかをBrowsterの従業員と参加者全員で決めるための投票プロセス、それぞれの機能に関する意見を求めるアンケート、Browster開発チームによるブログ、Browster開発チームと実際に顔を会わせて話し合うことができる「Open Design Day」の開催などがある。

 Open Design Programに含まれるそれぞれのプロセスは、これまでも多くのシェアウェア開発者やソフトウェア開発企業が採用してきたが、Browsterではこれに加えて賞金を出すことによってこのプログラムが持つ意味を強化しようとしている。新機能のうち最も多くの投票を集め、実際にBrowster製品に組み込まれることになった3つの機能については、1等に賞金5,000ドル、2等と3等にそれぞれ2,500ドルが提供される。2006年の四半期ごとに表彰され、最初の表彰者は3月29日に発表される予定だ。

 こうした取り組みを始めた理由についてBrowsterのScott Milener CEOは「Open Designのビジョンはオープンソース哲学の透明性を利用し、ソースコードを作成する段階に適用するのではなくて、ソフトウェアの機能をデザインする段階に適用することにある。このプログラムでは誰でも機能やユーザーインターフェイス、ユーザビリティについてインプットを行ない、製品の根本的な機能と設計を試し、そうすることによってそれぞれの必要や好みに応じて進化できるようにする」とコメントしている。

 Browsterは現在、「Browster Release 1.5」のベータ版をWebサイトで無料公開している。このバージョンはWindows XP/2000のIE 6.0以上で動作する。


関連情報

URL
  ニュースリリース(英文)
  http://www.browster.com/pr_010506.htm


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/01/06 14:35

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