マカフィーは6日、2005年に日本国内で流行したウイルスのランキングを発表した。検知企業数およびマシン数の両方でトロイの木馬が半数以上を占める結果となった。
検知企業数のワーストは、ブラウザを特定サイトにリダイレクトするトロイの木馬「Exploit-MhtRedir.gen」で7,409社に上る。以下は、Microsoft VMの問題によりシステムが侵害される脆弱性(MS03-011)を悪用するトロイの木馬「Exploit-ByteVerify」の5,113社、ヒープメモリーのバッファオーバーフロー「bo:heap」の4,586社と続く。bo:heapはウイルスではないが、同社のウイルス対策製品「Managed VirusScan」が検知している。マシン数ベースでも「Exploit-MhtRedir.gen」がワーストで20,368件。2位は「bo:heap」の14,574件、「Exploit-ByteVerify」の12,193件となっている。
ワースト10のうち、トロイの木馬が企業数で8種、マシン数で6種占める結果となった。マカフィーによれば、Web経由でトロイの木馬に感染するケースが増えており、これらは有害サイトばかりではなく、通常の商用サイトや公的機関のサイトに仕込まれている場合もあるという。
同社技術統括本部長の加藤義宏氏は「ネットユーザーは、セキュリティソフトの更新を怠らないでほしい。また、官民を問わずサイトを運営する主体は、自身のWebへの不正アクセスを監視し必要な対策を随時実施する必要がある」として注意を促している。
9月から集計しているスパイウェア調査では、企業検知数・マシン数ともにアドウェアがワースト10のうち7種を占めた。企業検知数・マシン数で1位だったのは、広告をダウンロードして表示するアドウェア「Adware-GAIN」(企業数137社、マシン数297件)で、主にアプリケーションと同時にインストールされるという。
加藤本部長は「特にフリーソフトをダウンロードする際には、それがどういうファイルを含んでいるのかを正しく認識しておくべき。感染時に備えて、パーソナルファイアウォールなど外部との不審な送受信を阻止するソフトウェアの導入も必要」とコメントしている。
関連情報
■URL
マカフィー
http://www.mcafee.com/japan/
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( 増田 覚 )
2006/01/06 17:13
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