大阪府警察が23日に開始した、事件の発生や犯罪対策情報を携帯電話向けにメールで配信するサービス「安まちメール」で、キャリア側の迷惑メール対策が原因の遅延が発生していたことが分かった。大阪府警によれば、登録ユーザー全員にメールを一斉送信した23日は、NTTドコモ、ボーダフォンの登録ユーザーに配信の遅延がみられたものの、23日夕方以降は改善されたという。
「安まちメール」は、ひったくりや子供の被害など、大阪府警が管轄する地域の犯罪発生情報や犯罪対策情報を携帯電話メールでリアルタイム配信するというもの。利用料は無料で、3キャリア対応の公式サービスとして開始された。
サービス開始初日には、登録ユーザー全員を対象に約9万7,000件のメールが一斉送信された。この一斉送信に伴い、ドコモ側では大量の一斉送信を制限する対策が自動的に行なわれ、ドコモユーザー向けの「安まちメール」の配信に遅延が発生。大阪府警では登録ユーザーのうち約52%がドコモユーザーとしており、ドコモ向けには初回に約4万8,000件が一斉送信されたことになる。
23日にはこの後4回、事件情報などそれぞれ約3万件、約2万7,000件、約2万9,000件、約3万1,000件の送信が行なわれたが、いずれの送信にも遅延が発生したという。ボーダフォンでも、大量のメール送信によるメールサーバーへの負荷で、23日の「安まちメール」の配信に遅延が生じていたという。
23日18時頃には、ドコモがメールサーバーの調整を行ない、遅延が発生しない対策がとられた。
NTTドコモ関西の広報宣伝部によれば、23日は「大阪府警から想定以上の大量送信が行なわれた」ため、輻輳対策・迷惑メール対策システムが送信数を制限する対策を行なったという。同社では「今後も大阪府警と調整しながら、配信の遅延が起こらないような対策を行なっていきたい」としている。
関連情報
■URL
安まちメールについて(PDF)
http://www.police.pref.osaka.jp/15topics/seian/images/anmachimail.pdf
大阪府警察 安まちメール
http://www.info.police.pref.osaka.jp/
( 太田亮三 )
2006/01/25 21:00
- ページの先頭へ-
|