サイボウズは、RSSリーダー機能などのフィード関連機能を備えた新サービス「Feedpath」を1月30日に開始した。ユーザー登録のみで無料で利用できる。
● RSSリーダーとタグ機能を実装。今後はフィード配信機能も
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Feedpath
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Feedpathは、RSSやAtomなどのフィードに関連した各種機能をWeb上で利用できるサイボウズの新サービス。サービス開始時点ではRSSリーダー機能、登録したフィードにタグを付与してユーザー間で共有できるソーシャルタギング機能などが実装されている。
フィードはRSS 0.9x/1.0/2.0、Atom 0.3/1.0に対応し、OPMLによるフィードの読み込みや書き出しにも対応。登録したフィードのうち新着の未読記事が多い順にフィードの順番を入れ替えてサイドバー表示する「スマートサイドバー」機能も備える。フィードの巡回時間は現在のところ20分に1回程度に設定されており、ユーザーの意見を踏まえて調整していく。また、ボタン操作でフィードを手動更新することもできる。
付与したタグごとに記事を表示することも可能なほか、他のユーザーが登録したタグ情報から、新着タグや最も使われるタグといった条件に基づいて記事を一括表示する機能も搭載。Feedpathに登録された全フィードやタグの検索機能もサポートする。
登録されたフィードは基本的にはFeedpath上に公開され、フィードごとに登録ユーザー数が表示される。登録フィードを他ユーザーに公開しないプライベート機能も備えるが、この機能はフィードを配信しているサービスがフィードの認証機能を実装している必要があり、任意のフィードをプライベート機能で閲覧することはできない。
対応ブラウザはWindowsの場合でInternet Explorer 6.0とFirefox 1.5が、Mac OSではFirefox 1.5、Safari 2.0が動作確認済み。今後はFeedpathからブログへ記事を投稿できる機能、Feedpathからフィードを生成して配信できる機能などを実装していく予定。日本語と英語以外の多言語表示対応やモバイルからの閲覧対応にも対応していく方針という。
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記事ごとタグの付与が可能
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付与されたタグをもとに記事を閲覧できる
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● Webが2.0になるように、フィードも2.0の世界へ
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代表取締役兼CEOの青野慶久氏
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ネットサービス部 ジェネラルマネージャーの小川浩氏
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サイボウズでは、Feedpathのサービス開始に合わせて記者会見を開催。同社代表取締役兼CEOの青野慶久氏とネットサービス部 ジェネラルマネージャーの小川浩氏がFeedpathの概要や今後の展開について語った。
青野氏は「サイボウズが掲げるビジョンの1つは情報共有であり、Feedpathもその一環として提供するサービス」との趣旨を説明。「今ではイントラでの情報共有を中心にサービスを展開してきたが、ビジネスマンにはイントラネットだけではなくインターネットでの情報共有も重要」とした上で、「Web 2.0という言葉はいろいろな捉えられ方をしているが、私はこれが本当の流れであると理解している。RSSによってWebがゆるやかに連携していくというWeb 2.0の流れに乗っ取ってFeedpathも作られている」と語った。
Feedpathのユーザー数は3年間で100万人が目標。ビジネスモデルについては「100万人のユーザーが集まればビジネスモデルはそこから作り出せる」との考えから黒字化や具体的な収益方法などは決めておらず、当面は赤字覚悟で100万人達成を目指すという。ユーザー獲得の一環としてはGMOアドネットワークスのフィード配信サービス「FeedBurner」とも提携、ユーザーへのサービス告知を図っていくとした。
サイボウズが設立した「サイボウズラボ」との連携については「サイボウズラボは基本的に基礎技術を開発することが目的」との違いを示した上で、「100万ユーザーを獲得できればビジネスモデルは比較的簡単に構築できる」とコメント。「サイボウズラボの技術も積極的にFeedpathへ取り込んでいく。すでにサイボウズラボの成果を取り込むプロジェクトも動いている」と語った。
小川氏は「Webが2.0になるように、フィードも2.0になっていく」という自説を披露。「単なるサイトの更新通信だったものをフィードの1.0とすれば、1.5ではPodcastingのようなリッチなデータ配信を、2.0ではWebサービスを中心としたデータの連携を実現する」との考えを踏まえた上で、「現状のRSSリーダーは少量のフィードを閲覧するくらいであれば使いやすいという1.2くらいの段階。後発であるFeedpathの場合、まずは1.5に最適化しながら2.0を見据えていく」との意気込みを示した。
Web型のRSSリーダーは他社も手がけているが、小川氏は「少量のフィードであれば使いやすいが、他社のものはあくまでポータルの一部機能としかみていないのでは」と指摘。「Feedpathは多種多様のフィードを扱えることを目指す」とのコンセプトを示し、「さまざまなサイトがつながりあったWeb 2.0を血管に例えるなら、フィードはその血管の中でデータを運ぶ血液のような存在だ」とフィードの重要性を説いた。
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Feedpathは「Feed 2.0を見据えたサービス」
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「FeedとはWeb 2.0の血液」
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関連情報
■URL
Feedpath
http://feedpath.jp/
サイボウズ
http://cybozu.co.jp/
関連記事:ユーザーの情報収集・発信をサポートする「Feedpath」が1月に無料公開[BroadBand Watch]
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/special/11881.html
( 甲斐祐樹 )
2006/01/30 16:19
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