トレンドマイクロは31日、ファイル共有ソフト「Winny」を介して感染活動を行なうワーム型ウイルス「WORM_ANTINNY.AY」(以下、Antinny.AY)を警告した。影響を受けるのはWindows Me/98。危険度は3段階中で最も低い“低”となっている。
Antinny.AYが実行されると、ランダムなフォルダ(通常は「Program Files」)に自身の複製を作成するとともに、レジストリを改変。Windowsの起動時に作成したファイルが実行されるようにする。
さらにWinnyの共有フォルダ内に自身の複製を作成して感染を試みる。その際Antinny.AYが作成するファイル名には、「BoA」「ORANGE RANGE」「SMAP」「Windows XP」「Winny2b7」「To Heart」といった日本のアーティストの楽曲やPCソフト、ゲームなどのファイルと思わせるような文字列が用いられる。そのパターンは150種類近くあり、それらいずれかのファイル名にDOC、JPG、MP3、WMAなどの拡張子を組み合わせたかたちになる。このほか、日本語のファイル名を使うこともあるとしている。
Antinny.AYはまた、自身の感染活動を隠蔽するために、メッセンジャーソフト「Trillian」のリリースノートのテキストファイルをメモ帳で開くという。
なお、トレンドマイクロのウイルス情報によれば、感染したPCのデスクトップ画像をキャプチャして流出させたり、特定のサイトにDoS攻撃を仕掛けるといった動作は含まれていない。
関連情報
■URL
トレンドマイクロのウイルス情報「WORM_ANTINNY.AY」
http://www.trendmicro.co.jp/vinfo/virusencyclo/default5.asp?VName=WORM_ANTINNY.AY
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( 永沢 茂 )
2006/01/31 20:50
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