警察庁は16日、2005年に発生した少年非行の概要を公開した。児童買春・児童ポルノ禁止法による検挙状況のうち、出会い系サイトを利用した児童買春による検挙件数は654件(前年比12.2%減)で検挙人員は493人(同0.6%減)、インターネットを利用した児童ポルノに関する検挙件数は136件(同60.0%増)で検挙人員は110人(同44.7%増)だった。
また、出会い系サイトを利用して児童を誘引する行為を規制する出会い系サイト規制法違反による検挙件数は18件(前年比41.9%減)、検挙人員は17人(同41.4%減)で大幅に減少した。検挙例としては、インターネットの掲示板に「年下のカワイイ女子高生居ませんか?遊ぶときはゴチするし、メールください」などと書き込み、金銭を供与することを示して児童を誘引した会社員(29歳)を検挙した例(福島、11月)などを挙げた。
詐欺や横領、偽造などの知能犯の検挙人員は、前年比6.5%減となる1,160件。具体的な検挙例としては、人気ミュージシャンのファンサイトの掲示板に「チケット売ります」などと虚偽の内容を記載し、女子高校生(17歳)からチケット代金11,000円をだまし取った男子高校生(16歳)を検挙した例(山梨、10月)などを紹介している。
そのほか特異な事件として、インターネット掲示板で実在する中学校を名指しして、「3人は確実に殺します」と書き込んだ男子大学生(19歳)を威力業務妨害罪で検挙した例(宮城、2月)や、出会い系サイトを利用して呼び出した会社員男性から金を強奪する目的で暴行を加えて殺害した無職少年(19歳)らを殺人罪で検挙した例(宮城、福島、6月)、女子高校生を誹謗中傷する内容の文章と写真を貼付したメールを作成し、不特定多数にチェーンメールを送信した同級生の女子高校生3人(いずれも16歳)を名誉毀損罪で検挙した例(香川、6月)などを挙げている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.npa.go.jp/safetylife/syonen28/20060216.pdf
( 増田 覚 )
2006/02/20 13:02
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