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Web 2.0時代の三行広告サイト「edgeio」がサービス開始


 従来のオークションサイトやクラシファイド(三行広告、案内広告)サイトとは全く異なる構造のサービスを「edgeio」が27日に開始した。これまでクローズドベータテストを行なっていたが、今回、初めて一般にサービスを公開した。

 edgeioは、告知したい事柄を何でも告知できるという意味ではクラシファイドサイトと言える。しかし、ブログやRSS、タグ、タクソノミーといったWeb 2.0的概念を縦横に駆使したサービスであり、既存のオークションサイトeBayやクラシファイドサイトcraigslistなどとは一線を画する。

 edgeioでは、告知・販売したい商品を掲載する際にedgeioのWebサイトで登録する必要がない。その代わりに自分のブログに告知したい内容や販売したい商品、画像や音声、動画などのデータを載せ、それをRSSで配信する。そのRSSフィードに「listing」というタグを付けておくと、edgeioのクローラーが自動的に探し出し、自動的にedgeioのディレクトリに掲載してくれる仕組みだ。掲載されると、edgeioはそのブログに対してトラックバックを返してその事実を通知する。

 これまでのオークションサイトやクラシファイドサイトでは、ユーザーが自らそのサービスのサイトに出向いて会員登録するとともに、出品方法や商品説明、販売方法などをサイトの規定に合わせなければならなかった。これに対してedgeioの場合は、ユーザーが開設しているブログを利用するため、販売方法、コンテンツの編集方針や文章の長さ、画像や音声、動画などの使用に関して100%の自由を持つことができる。

 edgeioは現在3,000万弱のWebサイトをクロールしているが、迅速にedgeioに掲載してもらいたい場合には、自らedgeioにWebサイトを登録することも可能だ。また、自分のブログにedgeioのpingサーバーを登録しておけば、より簡単に発見される。


 一方、商品や告知文を探したい場合には、edgeioのサイトにアクセスしてタグやキーワードによって検索するだけでよい。これは、従来のオークションサイトやクラシファイドサイトとよく似た利用方法だ。また、edgeioの自動タグ付け機能によってディレクトリをたどっていくことができるほか、国や都市によって絞り込むことも可能だ。edgeioはスパム対策としてユーザーの集合知を重要視しており、各ページにスパムを発見した場合に通知できるアイコンも用意した。今後出現すると思われるスパム対策には、これでも十分機能すると考えられている。

 edgeioの商品を掲載するメリットはこれだけではない。edgeioはあらゆるページにRSSフィードを設置しており、これを使って新しいWebアプリケーションを開発することを推奨している。そのため、いわゆる“マッシュアップ”と呼ばれるような、edgeioを利用したアプリケーションが登場してくるのも時間の問題だろう。こうしたパートナー企業やサービスによって、edgeioに登録される情報はますます多くの場所へと広がっていき、告知効果が大きくなる。

 現時点でedgeioはサービスを開始したばかりで、ビジネスモデルが必ずしも明確になっているわけではない。将来的には表示内容に合致したテキスト広告や、自分の告知文をより上位に表示させるために料金を徴収する有料リスティングなどと似た方法などでサービスを維持していく考えだ。


関連情報

URL
  edgeio(英文)
  http://www.edgeio.com/

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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/02/28 13:39

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