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ソフトバンクがボーダフォンを買収、買収額は1兆7,500億円


記者会見は3社合同で開催。左から、ボーダフォンのビル・モロー代表執行役社長、ヤフーの井上雅博社長、ソフトバンクの孫正義社長
 ソフトバンクは17日、ボーダフォン・グループPLCとの間で、ボーダフォンの買収について合意したと発表した。買収額は約1兆7,500億円。ソフトバンクは、ヤフーと携帯電話事業における業務提携も同時に発表した。

 買収は、ソフトバンク全額出資子会社によって、ボーダフォンの発行済普通株式のうち約97.7%を取得する形で行なわれる。買収企業価値は約2兆円と算定。買収のための資金は、ソフトバンクが2,000億円、ヤフーが1,200億円を出資するほか、LBO(Leveraged Buy-Out)によるノンリコースローンで1兆1,000億~1兆2,000億円を調達する予定だ。

 ボーダフォンインターナショナルホールディングスB.V.は、ソフトバンク全額出資子会社に対して、3,000億円相当の優先株式新株予約権(発行価額は無償)、1,000億円相当の劣後債の投資を行なう予定で、当該投資総額の4,000億円はボーダフォン買収の支払いに充当する見込み。株式取得日は「1~2カ月中」としている。

 なお、ボーダフォンPLCは、ソフトバンク全額出資子会社に対し、上記の優先株式などを保有している間、取締役1名を指名することができるという。

 ソフトバンクグループでは「今回の買収によって固定、移動通信事業を有する、連結売上高2.5兆円規模、提供回線数約2,600万回線の総合通信事業者となる」とコメント。買収によるシナジーとしては、1)Yahoo! JAPANを中心とする有力なコンテンツ、サービスと携帯電話が融合した戦略的統合モデルを構築することで、これまでにない革新的なモバイルサービスの提供、2)ソフトバンクグループとボーダフォンが持つ通信ネットワークや販売チャネルの統合などの効率化、3)2006年11月に予定されているモバイルナンバーポータビリティ以前からのスムーズな事業展開、4)モバイルコンテンツ配信事業などにおける合弁事業の可能性――の4点を挙げた。

 また、ヤフーとの業務提携については「携帯電話端末のポータルサイトとして、ヤフーからサービス、コンテンツなどの全面的な提供を受ける」とコメント。「PCとモバイルのユーザーにシームレスな環境を構築し、革新的なサービスを提供していく」としている。

 なお、ソフトバンクでは、本年度連結財務諸表における最終的な影響額について「現段階では未確定で、確定した時点で速やかに報告する」としている。


関連情報

URL
  ソフトバンクのニュースリリース(PDF)
  https://www.release.tdnet.info/inbs/43110c70_20060317.pdf
  ヤフーのニュースリリース(PDF)
  https://www.release.tdnet.info/inbs/23110b70_20060317.pdf
  ボーダフォンのニュースリリース(英文、PDF)
  http://www.vodafone.com/assets/files/en/vodjap101lb.pdf

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( 鷹木 創 )
2006/03/17 18:33

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