欧州連合(EU)の行政機関である欧州委員会と欧州特許庁(EPO)とが共同で開催する「European Inventor of the Year」(EU発明家大賞)の選考会が始まり、EUの9カ国と米・豪2カ国の合計11カ国から候補者がノミネートされた。大賞は、5月3日にベルギー・ブリュッセルで開催される発表会にて明らかになる。
選出にあたっては、1991年から2000年までにEPOが特許を付与した案件38万件から、EPOの審査官3,500人の意見を参考に選考委員が決定した。6カテゴリーに別れており、カテゴリーごとに3名ずつ選出されている。欧州の独自性が見え、競争力付加の基盤を提供する技術を発明した者をノミネートしたという。
選出された技術は、IT技術や通信技術、医薬品の分野がほとんどだという。その中でも長期間にわたる実績(Lifetime achievement)という分野では、MP3技術の発明者であるKarlheinz Brandenburg(独)、掃除機の原理を発明したJames Dyson(英)、マイクロチップの発明者であるFederico Faggin(伊)が選出されている。
このほかIT関連では、携帯電話向けコーディング技術の開発のClaude Berrou(仏)とAlain Glavieux(仏、故人)、光ファイバ技術のJoan Eleanor Tarbox、Paul Laurence Scrivener、Giorgio Grasso(3人とも伊)、チップ製造技術のMichel Bruel(仏)、モバイル技術・暗号技術のCharles E. Perkins(米)をはじめ、ハードディスク技術やスマートカード、発光ダイオードの発明者ら、今日の生活に欠かせない技術の発明者が選出されている。
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■URL
ニュースリリース(英文)
http://europa.eu.int/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/06/480...
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( Gana Hiyoshi )
2006/04/10 17:01
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