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Microsoft、学術論文サーチエンジン「Windows Live Academic Search」


 米Microsoftは12日、学術論文サーチエンジン「Windows Live Academic Search」を発表し、日本を含む7カ国で公開した。このサービスはベータテスト中であり、現時点で取り扱っている学術分野はコンピュータサイエンス、電子・電気工学、物理学となっている。

 Windows Live Academic Searchを利用するには、「Windows Live」トップページから検索を行ない、検索結果ページの上部にあるタブの中から「学術論文(英語)」をクリックすればよい。そうすると学術論文の検索結果一覧が表示され、各検索結果にマウスオーバーすると、右側に論文の概要が表示される。その画面からは参照文献をコンパイルしやすくするための「BibTeX」と「EndNote」という2つのフォーマットが表示できる。

 検索結果は著者、論文誌名、日付などによってソートできる。また、検索結果に表示されている著者名はリンクになっており、その著者による論文すべてを表示させることができる。論文のタイトルだけを大量に表示したい場合や、逆に論文の概要を詳しく知りたい場合などには、画面上にある「ディテールスライダー」を左右に動かして表示する検索結果の分量をコントロールできる。さらに大学内など学術論文のデータベースに直接アクセスできる環境にいる場合には、検索結果に表示される論文誌名がリンクになり、データベースに直接アクセスできるようになる。なお、数週間以内に検索結果のRSSフィードが提供される予定だ。

 MicrosoftはWindows Live Academic Searchを実現するために、 Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)やAssociation for Computing Machinery(ACM)、Elsevier、John Wiley & Sons Inc.、British Library、Nature Publishing Group、American Institute of Physics、American Physical Societyなど、多くの学術組織や出版社と提携した。

 学術論文のサーチエンジンとしては、Googleがベータテストを行なっている「Google Scholar」が挙げられる。ただし、Google Scholarがインターネット上にあるプレプリントや専門家向けサイトも検索対象に含めるのに対して、Windows Live Academic Searchは発表文の中でも強調されているように、学術論文誌の検索に力を入れているようだ。これらの特徴とインターフェイスをうまく使い分けることが重要だろう。

 Windows Live Academic Searchのベータテストは今回、日本を含む7カ国で公開されたが、論文誌などの内容はすべて英語となっている。ベータ期間中、さらに公開国を増やすほか、内容も拡充していく予定だ。


関連情報

URL
  ニュースリリース(英文)
  http://www.microsoft.com/presspass/press/2006/apr06/04-11WLAcademicSearchPR.mspx
  Windows Live
  http://www.live.com/

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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/04/13 12:36

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